5. 住んでいる場所で変わる?地域差が生まれる理由

後期高齢者医療制度の保険料が都道府県によって異なる理由は、各地域の医療費水準や所得水準、さらには医療提供体制の違いなど、複数の要因が関係しています。以下に、その主な要因をわかりやすくまとめました。​

5.1 医療費水準の違い

各都道府県で医療費の水準は異なります。​例えば、高齢者の割合が高い地域では、医療サービスの利用頻度が増加し、結果として医療費が高くなる傾向があります。​このような地域では、必要な医療費を賄うために、保険料も高く設定されることがあります。​

5.2 所得水準の差異

地域ごとの平均所得も保険料に影響を与えます。​一般的に、所得水準が高い地域では、所得に応じた負担能力が高いと見なされ、保険料も高めに設定されることがあります。​逆に、所得水準が低い地域では、住民の負担能力を考慮して、保険料が低めに設定される場合があります。​

5.3 医療提供体制の違い

地域によって医療機関の数や設備、医療従事者の数など、医療提供体制に差があります。​医療資源が豊富な地域では、医療サービスの利用が促進され、医療費が増加する可能性があります。​その結果、保険料も高くなることがあります。​

5.4 広域連合の役割

後期高齢者医療制度では、都道府県ごとに設立された「広域連合」が運営を担当しています。​この広域連合が、地域の医療費や所得水準などを考慮して、保険料率を設定します。​そのため、同じ制度でも地域によって保険料に差が生じるのです。​

これらの要因が組み合わさり、都道府県ごとに保険料の差異が生まれています。​地域の特性や医療ニーズに応じた適切な保険料設定が求められるため、住民としても自分の住む地域の状況を理解しておくことが重要です。​