秋風が心地よく感じられる季節ですが、一方で物価高騰が続き、家計のやりくりに頭を悩ませる人も少なくありません。

物価が上がり続けるなか、私たち消費者は、今後の値上がりも考えて家計をやりくりしたり、より手頃な商品を探したりと、暮らしを守るための工夫がこれまで以上に求められています。

しかし、そんな状況下でも日本の富裕層は増え続けています。本記事では、日本における富裕層の割合やその増加の背景について詳しく解説します。

秋の季節の変わり目に、日本の経済事情にも目を向けてみましょう。

1. 【物価高騰続く】2025年9月の飲食料品値上げは1422品目

帝国データバンクが8月29日に発表した「食品主要195社」価格改定動向調査によると、2025年9月の飲食料品値上げは1422品目となり、前年9月(1414品目)から8品目・0.6%増となりました。

食品分野別にみると、家計への影響が特に大きい品目の値上げが目立ちます。

最も多かったのはたれ製品やソース、マヨネーズ、ドレッシング類を中心とする「調味料」(427品目)でした。次いで各種冷凍食品や水産練り製品などの「加工食品」(338品目)となり、チョコレートやポテトチップス類といった「菓子」(291品目)が続きます。

いずれも食卓に欠かせないものばかりで、代替が困難な商品が目立ちます。特にマヨネーズやドレッシング、冷凍食品、お菓子類などは、購入頻度が高い家庭も多く、家計への打撃は避けられない状況といえるでしょう。

食品の値上げは、これで9カ月連続で前年同月を上回る結果となり、値上げラッシュが長期化している実態が浮き彫りとなりました。単月でみても、9月の値上げは4カ月連続で1000品目を超えており、連続増加期間は統計開始の2022年以降で最長を更新しています。

さらに、2025年の値上げは11月までの公表分で累計2万34品目となり、前年実績(1万2520品目)を60.0%上回っています。2023年(3万2396品目)以来、2年ぶりに2万品目を超える見込みで、値上げが長期化かつ大規模な動きとなっていることが見て取れます。

このように、日本では物価高騰が続く一方、国内の富裕層の数は増加傾向にあります。