電気料金や食品価格など、生活に直結するコストが上昇する中、4月から厚生年金と国民年金の受給額が1.9%増額します。

ただし、受け取れる年金額が一律に増えるわけではなく、実際の支給額は人それぞれです。

増額改定後の年金を受け取れるのは6月13日の支給分からとなり、年金額は「年金額改定通知書」や「年金振込通知書」で確認できます。

今回は、2025年度の年金額改定の詳細や、支給スケジュールについて解説するとともに、60~90歳代の平均年金月額もご紹介します。現代シニアの年金事情を知り、老後に向けた資産形成について考えていきましょう。

1. 【2025年度の年金額改定】厚生年金と国民年金の受給額が1.9%アップ

厚生労働省は2025年度の年金額改定を発表し、2024年度と比べて1.9%の引き上げが決定しました。

ただし、将来の年金の給付水準を維持するための「マクロ経済スライド」の適用により、引き上げ率は賃金の伸びよりも0.4%低く抑えられています。

そのため、名目上は増額されるものの、実質的には目減りする可能性がある点に注意が必要です。