昨今の物価上昇に伴い、年金額は昨年度から1.9%の増額が決定しました。
2025年4月分(6月支払い分)からの国民年金(老齢基礎年金)は満額で6万9308円、厚生年金(夫婦2人分の基礎年金を含む標準的な年金額)は23万2784円となりました。
ただし、年金の上昇率が物価高に追いついていないため、実質的には目減りとなっています。そんな中、政府は低所得の年金生活者に対して「年金生活者支援給付金」を支給しています。
本記事では、年金生活者支援給付金の概要や対象者について解説していきます。その他にも、申請方法やよくある質問にも答えていますので、最後までご覧ください。
1. 2019年10月1日に導入された「年金生活者支援給付金」
「年金生活者支援給付金」は2019年10月1日に導入された比較的新しい制度であり、年金を受給している方の中には、まだこの制度について知らない方もいるかもしれません。
この制度は、公的年金を含めても所得が一定基準額以下となる人を対象とする給付金です。
年金生活者支援給付金は受け取る年金の種類に応じて、次の3つに分かれています。
1.1 年金生活者支援給付金は3種類
- 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
2カ月に一度の年金支給日に、公的年金へ上乗せして受け取ることができます。
次章では、それぞれの年金生活者支援給付金の支給要件などを確認してみましょう。