全世代の平均値は1565万円となっています。先に見た50代の平均値が1592万円でしたから、全世代の平均値は50代に近いと言えます。

もっとも、先にも指摘したように平均値を算出する際、極端に大きな値が含まれているとその値に平均値が引きずられることがあります。

そうしたことを避けるために、中央値を見ることがあります。中央値とは、データを大きい(もしくは小さい)順番に並べて、ちょうど真ん中に位置するデータが中央値です。

その中央値は、920万円となっています。

貯蓄はどの程度を目安に保有しておくべきか

貯蓄はどの程度の金額を保有しておけばよいのでしょうか。目安はあるのでしょうか。

一つの目安として、年間収入(いわゆる年収)に対してどの程度の貯蓄があるかを見るものです。

先ほどのデータをもとに見ていきましょう。貯蓄高を年間収入で割ってみましょう。繰り返しになりますが、ここでの数値は、二人以上の世帯の1世帯当たりの貯蓄高と年間収入を使用しています。また、以下の比率は貯蓄高を年間収入で割ったものです。

  • 30歳未満:76%
  • 30歳代:99%
  • 40歳代:127%
  • 50歳代:188%
  • 60歳代:352%
  • 70歳以上:448%

30歳代で年収と同程度の貯蓄高、40歳代で年収の約130%が貯蓄として保有していることになります。