2025年10月よりNHKのインターネット配信が決まり、受信料が徴収される予定です。
生活保護世帯など日常生活費に困っている人の中には、NHK受信料を免除してほしいと思っている人もいるでしょう。
本記事では、生活保護世帯のNHK受信料免除について解説します。
受信料の目安や生活保護制度、免除される人についても紹介しますので、念のために確認しておきましょう。
1. NHK受信料について
最初に、NHK受信料支払いの要・不要と受信料の目安について解説します。
1.1 NHK受信料の支払いは法律上の義務
放送法第64条では、「放送を受信できる受信設備を設置するとNHK(日本放送協会)と受信契約を締結」することを国民に義務づけています。
受信契約を締結すると、受信料を支払わなければなりません。
受信契約の詳細については「日本放送協会放送受信規約」に定められており、受信料の免除規定なども記載されています。
1.2 NHKの受信料
NHK受信料は、BS放送やCS放送などの衛星放送の利用の有無や支払い方法により次の通りです。受信料は世帯単位で支払います。
衛星放送あり
- 2ヶ月払い:3900円
- 6ヶ月前払い:1万1186円
- 12ヶ月前払い:2万1765円
衛星放送なし
- 2ヶ月払い:2200円
- 6ヶ月前払い:6309円
- 12ヶ月前払い:1万2276円
衛星放送なしの地上契約の場合、受信料は2ヶ月払いで月1100円、12ヶ月前払いなら月1000円強です。
2. 生活保護制度の概要
生活保護制度とは、日本国憲法第25条で保障する「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を守るために、経済的に困窮している人に対して所定の給付を行う社会保障制度です。
生活保護には、「生活扶助」をメインとして次の8種類があります。
- 生活扶助:日常生活に必要な費用を補助
- 住宅扶助:家賃や住宅の修繕費などを補助
- 教育扶助:義務教育に必要な学用品費などを補助
- 医療扶助:医療費(診察、治療、薬代など)を補助
- 介護扶助:介護サービス費を補助
- 出産扶助:出産費用を補助
- 生業扶助:就労に必要な技能の修得などにかかる費用を補助
- 葬祭扶助:葬儀費用を補助
生活を営む上で必要な各種費用の最低基準(地方自治体によって異なる)を設け、不足分を補助します。
8種類の生活保護は重複して受給できます。
ここまで、NHKの受信料と生活保護制度の概要について解説しました。
次章では、生活保護世帯の受信料免除と生活保護世帯以外で免除の対象となる人について解説します。
3. 生活保護世帯のNHK受信料は免除される
日本放送協会放送受信規約第10条では、「日本放送協会放送受信料免除基準」に該当する場合、受信料が免除されることを定めています。
同免除基準では、「公的扶助受給者(生活保護法に規定する扶助などを受給している人)」は全額免除の対象です。つまり、生活保護世帯のNHK受信料は免除されるということです。
ただし、免除を受けるためにはNHKに免除申請しなければなりません。
免除申請書を記入して居住地の地方自治体で免除事由の証明を受けた上で、NHKに提出します。免除申請書は、地方自治体やNHKの窓口で入手できます。
4. NHK受信料の免除対象者
生活保護世帯以外にも、日本放送協会放送受信料免除基準に該当すれば受信料が免除されます。免除には全額免除と半額免除の2種類があります。
4.1 全額免除の対象
- 社会福祉施設等:所定の社会福祉施設などで入所者・利用者のために利用するケース
- 学校:所定の学校で児童・生徒・幼児のために利用するケース
- 公的扶助受給者:生活保護世帯や所定のハンセン病患者、中国残留邦人などの世帯
- 市町村民税非課税の障害者:所定の障害者がいる世帯全員が市町村民税非課税の世帯
- 下宿する学生や所定の災害被災者の世帯 など
4.2 半額免除の対象
- 視覚、聴覚障害者:身体障害者手帳を持つ視覚・聴覚障害者が世帯主の世帯
- 重度の障害者:所定の重度障害者が世帯主の世帯
- 重度の戦傷病者:戦傷病者手帳を持つ所定の重度戦傷病者が世帯主の世帯
4.3 まとめにかえて
生活保護世帯のNHK受信料は免除されます。
ただし、免除を受けるためには免除申請が必要です。生活費を抑えるためにも、地方自治体やNHKの窓口で詳細を確認して手続きしましょう。
NHK受信料の免除は、生活保護世帯以外にも適用されます。参考資料の日本放送協会放送受信料免除基準で確認しましょう。
参考資料
西岡 秀泰