日銀が2025年3月21日に発表した2024年10〜12月期の資金循環統計(速報)によると、2024年12月末時点の家計の金融資産残高は9月末と比較して2.3%増の2230兆円となったことがわかりました。
なお、この金融資産残高は過去最高となりました。それと同時に増え続けているのが、富裕層と呼ばれる純金融資産残高1億円以上の世帯です。
今回は、富裕層と呼ばれる人たちの内訳や、筆者が富裕層の方々と接する中で気づいた、彼らの特徴的な行動や習慣についてご紹介します。
1. 日本に「富裕層」はどのくらいいるのか、「富裕層とは何か」を知る
まずは、野村総合研究所(NRI)が2023年3月に発表した資料をもとに、「富裕層とは何か」について定義をみていきましょう。
1.1 純金融資産の計算式
世帯の保有する金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など)の合計額からローンなど負債を差し引くと「純金融資産保有額」を割り出すことができます。
純金融資産=金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など合計金額)ー負債(ローンなどの合計金額)
この純金融資産保有額をベースに総世帯を5段階にランク付けしたものがマーケットの分類になります。5つの階層の定義と、各層における世帯数・保有資産は以下のとおりです。