2025年3月11日に公表された厚生労働省「家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上無職夫婦世帯では平均で「毎月3万4058円の赤字」が出ていることがわかりました。
なかには「老後も働き続けよう」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、老後は現役時代と比べ、収入が減少する傾向にあります。
そのため、現役時代のうちから、少しずつでも老後に向けて資金を準備しておくことが大切です。
本記事では【新NISA】を活用した資産運用で、老後資金をどれくらい作れるのかシミュレーションした結果をご紹介します。
証券会社の元富裕層担当社員である筆者が「新NISAの特徴」についてもわかりやすく解説しますので、「老後資金の準備」に興味がある方は、ぜひ参考にご覧ください。
1. 新NISA(少額投資非課税制度)のメリットや特徴は?
そもそもNISA(ニーサ)とは、2014年に誕生した資産形成を後押しする少額投資非課税制度です。
1.1 新NISAのメリットとは?
2014年当初は単にNISAと呼ばれ、その後2018年につみたてNISAが登場することで、一般NISAとつみたてNISAとして併存することになりました。
ただ、それぞれが一本化され、2024年には「新NISA」として利用可能となっています。
では、NISAの最大のメリットは何なのでしょうか。
それは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当金」などが非課税になることです。
通常、利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA枠を利用すれば非課税になるため、利益をまるまる受け取ることができます。
ただし、NISAという制度を利用して投資できる金額や商品には制限があります。NISAの特徴を確認しておきましょう。