老後に夫婦2人暮らしになったとき、頼りになるのは年金収入です。

年金に対してどれほどの支出になりそうか、定年が近づく前にできるだけシミュレーションしたいですね。

公的年金ではいくらほど見込めるのでしょうか。厚生労働省が公表した資料をもとに「夫婦のモデル年金額」を見ていきましょう。

今年は一例のみではなく、現役当時の多様な働き方に応じた年金額も公表されています。今のキャリアがどのように年金に直結するのかにも注目しましょう。

記事の最後では、実際に支給された年金の平均受給額もご紹介します。

1. 【2025年度】夫婦のモデル年金は23万2784円で「1.9%増額」へ

厚生労働省の資料によると、2025年度の年金額は1.9%増額されます。

公的年金額は物価や賃金を考慮して、年度ごとに見直しがおこなわれます。

2025年度は前年より1.9%の引き上げが公表されており、モデル夫婦世帯(※1)は月額23万2784円。国民年金の満額(※2)は月額6万9308円です。

夫婦ともに国民年金のみ(満額と仮定)を受給する世帯の場合、2人分の合算額は13万8616円となります。

※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5 万円)で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額