シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛めしチェーン「松家」の2018年9月に関する月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績はどうであったか

2018年9月(速報)の牛めし事業店の「松屋」の既存店売上高は対前年同月比103.1%とプラス成長となりました。

また、その内訳をみると、客数が同101.2%、客単価が同101.9%といずれもプラス成長となり、既存店売上高のプラス成長に貢献しました。

今期の既存店動向の振り返り

2019年3月期の各月の既存店売上高動向も振り返っておきましょう。

  • 2018年4月:102.3%
  • 2018年5月:101.9%
  • 2018年6月:100.6%
  • 2018年7月:96.6%
  • 2018年8月:101.0%
  • 2018年9月:103.1%

このように、既存店売上高は7月を除いて対前年同月比100%を超えています。

また、これまでの客数と客単価の成長率の推移をみていると、客単価は各月100%を超えてきた一方、客数は100%を切る状態となっていました。

ところが、当9月に客数が101.2%と100%を超える状況となり、これまでの傾向とは違いが出てきた印象です。今後も客数の動きには注目が集まりそうです。

過去1年の株価動向はどうか

最後に、同社の過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

「松屋」を運営する「松屋フーズホールディングス」の株価は過去1年で見ると「右肩下がり」となっています。

今年度の既存店売上高はここまで見てきた通りで、概ね好調ですが株価の反応はいまいちです。

今後は既存店売上高の状況はもちろんのこと、新規出店余地があるのかどうか、また人件費上昇などのコスト管理ができるのかなどに注目です。

参考データ

松屋「月次報告」

青山 諭志