4月から新年度となるため、お子様の進学やご家族の就職など、家計の収支が変動しやすい時期となっています。

総務省「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)1月分(2025年2月21日公表)」によると、消費者物価指数の総合指数は「前年同月と比べ4%上昇」しています。

物価の上昇や、新年度に伴うライフスタイルの変化を踏まえ、「生活費や貯蓄などを見直したい」と考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

また、今の生活だけでなく、将来に向けて「老後資金の準備」をしておくことも大切です。

老後資金を準備する方法の1つとして、新NISAを活用した資産運用があります。

しかし、「新NISAの特徴がよくわからない」という方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、50歳から65歳まで「毎月5万円」積立投資を行った場合、老後資金をいくらくらい準備できるのか、運用利回り別でシミュレーションした結果をご紹介します。

証券会社の元富裕層担当資産運用アドバイザーである筆者が、新NISAの特徴についてもわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にご覧ください。

1. 新NISA(少額投資非課税制度)の特徴とは?

【写真全8枚中1枚目】少額投資非課税制度の「新NISA」。2枚目/新NISA「非課税」のしくみをご紹介

少額投資非課税制度の「新NISA」

出所:Yusuke Ide/istockphoto.com

そもそもNISA(ニーサ)とは、2014年に誕生した資産形成を後押しする少額投資非課税制度です。

1.1 新NISAとは何か

2014年当初は単にNISAと呼ばれ、その後2018年につみたてNISAが登場することで、一般NISAとつみたてNISAとして併存することになりました。

ただ、それぞれが一本化され、2024年には「新NISA」として利用可能となっています。

では、NISAの最大のメリットは何なのでしょうか。

それは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当金」などが非課税になることです。

通常、利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA枠を利用すれば非課税になるため、利益をまるまる受け取ることができます。

新NISA「非課税」のしくみ

新NISA「非課税」のしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

ただし、NISAという制度を利用して投資できる金額や商品には制限があります。NISAの特徴を確認しておきましょう。