「親が亡くなるとすぐに口座凍結される」という話を聞いたことがないでしょうか。すぐに凍結されてしまうと、入院費用や葬儀費用の支払いに困る人も少なくありません。

本記事では、元銀行員の視点から預金者が亡くなったときの口座凍結の実態と手続き上の注意点を解説します。

春休みになると、実家に帰省される方もいるでしょう。元気なうちに話し合っておきたいお金のことについて、見ていきます。

記事の後半では、亡くなった人の口座から必要な資金を引き出す手続きについても紹介しますので、相続について備える際の参考にしてください。

1. 亡くなった後に必ず口座凍結されるわけではない

口座凍結

通帳とお金

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「親が亡くなるとすぐに口座凍結される」という話を耳にすることがありますが、必ずしも亡くなった人の口座がすべて凍結されるわけではありません。

預金者が亡くなった口座は凍結されることもあれば、されないこともあるということです。

では、具体的にどのようなケースで口座が凍結されるのでしょうか。主に2つのパターンを紹介します。