偶数月に支給される公的年金。今年の年金支給日はみなさん確認されましたか?
2カ月に一度の支給となるからこそ、「どう年金を使うか」のやりくりは重要なもの。
今年も物価高は続いていますから、年金支給日を確認して計画的にお金を使っていきましょう。
また、現役世代の方も年金の支給タイミングや、平均年金月額を知っておくことで、老後に備えやすくなるもの。
今回は2025年の年金支給日と、国民年金と厚生年金の平均年金月額をみていきます。
1. 【2025年】年金カレンダーでみる「年金支給日」はいつ?
公的年金の支給日は「偶数月の15日」です。15日が土日・祝祭日の場合、支給日は直前の平日に前倒しとなります。
【一覧表】2025年 年金支給日カレンダー

出所:日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」などをもとにLIMO編集部作成
1.1 年金支給日:支給対象月
- 2025年4月15日(火) :2月・3月分
- 2025年6月13日(金) :4月・5月分
- 2025年8月15日(金) :6月・7月分
- 2025年10月15日(水) :8月・9月分
- 2025年12月15日(月) :10月・11月分
このように、前月までの2カ月分がまとめて支給されます。
特に8月はお盆休みがあったり、12月は年末年始を控えていたりと、どう年金を使うかは前もってけいかくしておきたいところです。
2. 公的年金の仕組み
日本の公的年金制度は、基礎部分となる「国民年金」と、上乗せ部分となる厚生年金から成り立つ「2階建て構造」です。
2.1 1階部分:国民年金(基礎年金)
- 加入対象者:原則として日本国内に住む20歳以上から60歳未満の全ての人
- 年金保険料:全員一律(※1)
- 老後の受給額:40年間納付すると65歳以降に満額(※2)が受け取れる。未納期間分に応じて満額から差し引かれる。
※1 国民年金保険料の月額:2024年度 1万6980円、2025年度 1万7510円
※2 国民年金(老齢基礎年金)の月額:2024年度 6万8000円、2025年度 6万9308円
2.2 2階部分:厚生年金(被用者年金)
- 加入対象者:会社員や公務員、一定要件を満たすパート・アルバイトの人が国民年金に上乗せして加入
- 年金保険料:報酬(賞与・給与)に応じて計算される(上限額あり※3)
- 老後の受給額:国民年金に上乗せして受給。厚生年金部分は年金加入期間や納付済保険料により個人差が出る。
現役時代は働き方や立場に応じて「国民年金のみに加入する人」「厚生年金に上乗せ加入する人」に分かれます。
老後に受け取る年金は、厚生年金に加入していた人であれば「国民年金+厚生年金」です。厚生年金加入期間がない人の場合、「国民年金のみ」となります(※4)。
次は、厚生労働省の一次資料をもとに、今のシニア世代が実際に受け取っている年金額の平均を見ていきます。
※3 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算されます。
※4 受給資格期間(保険料納付済期間と保険料免除期間などの合算)が10年以上ある場合、65歳以降で受給できます。
3. 【一覧表】60歳~90歳以上「国民年金・厚生年金」の平均年金月額とは
ここからは、厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、国民年金と厚生年金(※1)について、年齢階級別(5歳刻み)の平均額と、全受給権者(60歳~90歳以上)の平均年金月額を確認していきます。
※1 厚生年金の被保険者は厚生年金の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介します。
3.1 【一覧表】60歳~90歳以上《国民年金・厚生年金》5歳刻みの平均はいくら?
国民年金
- 60~64歳:4万4836円
- 65~69歳:5万9331円
- 70~74歳:5万8421円
- 75~79歳:5万7580円
- 80~84歳:5万7045円
- 85~89歳:5万7336円
- 90歳以上:5万3621円
厚生年金
※国民年金部分を含む
- 60~64歳:7万5945円
- 65~69歳:14万7428円
- 70~74歳:14万4520円
- 75~79歳:14万7936円
- 80~84歳:15万5635円
- 85~89歳:16万2348円
- 90歳以上:16万721円
一般的な年金受給開始年齢である65歳以上の平均年金月額は、国民年金(老齢基礎年金)のみを受給する人の場合で5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)を受給する人であれば14万円台~16万円台です。
64歳までは、繰上げ受給(※2)を選択した人や、特別支給の老齢厚生年金(※3)を受け取る人の年金額となっているため、65歳以降よりも低めです。
次では、全年齢の受給権者の平均月額についても見ていきます。
※2 繰上げ受給:老齢年金を「60歳から64歳」の間に前倒しして受給を始めること。繰上げた月数に応じて減額率が適用されます。
※3 特別支給の老齢厚生年金:昭和60年の法改正により厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられた際、受給開始年齢を段階的に引き上げるために設けられた制度。年齢など一定条件を満たす場合に受け取ることができます。
3.2 【一覧表】60歳~90歳代以上《国民年金・厚生年金》全体・男女別の平均はいくら?
国民年金
- 全体 5万7584円
- 男性 5万9965円
- 女性 5万5777円
厚生年金
※国民年金部分を含む
- 全体 14万6429円
- 男性 16万6606円
- 女性 10万7200円
国民年金のみを受給する場合、全体、男女別ともに平均月額は5万円台です。一方、厚生年金を受給する場合、国民年金部分を含めた平均月額は全体で14万円台です。
一般的には、厚生年金を受け取る人は、国民年金のみを受給する場合と比べて手厚い受給額となります。ただし男性16万円台、女性は10万円台と男女差が大きいです。また厚生年金を受け取るどうしでも、大きな個人差がある点にも留意が必要です。
老後の受給額には、それまでの年金加入状況が反映されます。ご自身の年金見込み額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で把握しておきましょう。
4. 老後の収入の柱である年金は前もって確認を
リタイア後の主な収入は公的年金という方も多いもの。
仕事による収入がなくなれば年金で生活せねばなりませんから、早くから年金については調べておきましょう。
ねんきんネットであれば、年収に応じてなど、条件によってシミュレーションをおこなうことが可能です。
公的年金は働き方を変えることで、増やすことも可能です。自身がいまどれくらい働き方を変えたら、老後の年金がいくら増えるかがわかりますので、老後に不安がある方は働き方による年金額のシミュレーションもみてみるといいでしょう。
公的年金以外にも、私的年金や預貯金、資産運用で老後に備えることもできます。
公的年金について調べたら、それ以外の選択肢についても情報収集してみてくださいね。
参考資料
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「国民年金保険料」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」
- 日本年金機構 年金用語集「さ行 受給資格期間」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
宮野 茉莉子