70歳代といえば、仕事も引退した老後をイメージされる方が多いかもしれません。
しかし、シニア世代の就業環境も変わり、60・70代であっても仕事を続けている方も増えています。
実際筆者が日々資産運用の相談を受ける中で、何歳まで仕事を続ける予定かを尋ねると70歳までや元気な内は続けたいとおっしゃる方も多いです。
貯蓄や資産があれば、70歳になって、悠々自適な老後を迎えることができるかもしれません。では、今の70歳代の貯蓄額や老齢年金の金額はどれぐらいか確認したいと思います。
1. 【70歳代・おひとりさま世帯】「貯蓄ゼロ」の割合は?平均・中央値にも注目
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」より、70歳代・おひとりさま世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【70歳代・おひとりさま世帯】貯蓄額一覧
- 金融資産非保有:27.0%
- 100万円未満:5.1%
- 100~200万円未満:5.7%
- 200~300万円未満:4.9%
- 300~400万円未満:3.9%
- 400~500万円未満:2.2%
- 500~700万円未満:7.3%
- 700~1000万円未満:5.9%
- 1000~1500万円未満:8.9%
- 1500~2000万円未満:4.7%
- 2000~3000万円未満:6.1%
- 3000万円以上:15.9%
- 無回答:2.4%
1.2 【70歳代・おひとりさま世帯】貯蓄ゼロの割合
- 27.0%
1.3 【70歳代・おひとりさま世帯】貯蓄額(平均と中央値)
- 平均値:1634万円
- 中央値:475万円
70歳代で「貯蓄ゼロ」の割合は27.0%とされており、約3人に1人が貯蓄を持っていない状況です。
現在は高齢になっても働き続ける人が増えていますが、70歳代に入るとリタイアする人も多く、公的年金や貯蓄が主な生活の支えとなります。
一度リタイアすると貯蓄を増やすのは難しくなるため、ある程度の資金を蓄えておきたいところですが、実際には貯蓄がない方も一定数見られます。
また、平均貯蓄額は1500万円を超えている一方で、中央値は475万円と大きく下がっており、世帯ごとの格差が浮き彫りになっています。