1.1 「2025年度」の年金額は1.9％の増額改定に
2025年度の年金額は1.9％の増額が決定していますが、それでも国民年金のみで月額15万円を超えることは難しいと言えるでしょう。
- 国民年金（老齢基礎年金（満額））：6万9308円（1人分※1）
- 厚生年金：23万2784円（夫婦2人分※）
※1昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金（満額1人分）は、月額6万9108円（対前年度比＋1300円）です。
※2男性の平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）45万5000円）で40年間就業した場合に受け取り始める年金（老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金（満額））の給付水準です。
国民年金の保険料は収入に関わらず一律であり、納付した期間に応じて将来受け取る年金額が決まります。
20歳から60歳までの40年間（480ヵ月間）すべての保険料を納付すれば、国民年金の満額を受け取ることができますが、上記の年金額例からもわかるように、国民年金のみの場合、満額を受け取っても月額は約7万円にとどまります。
なお、仮に年金受給を75歳まで繰り下げた場合でも、月額13万円には届きません。
国民年金には、付加保険料という制度があり、月額400円の追加保険料を支払うことで、将来受け取る年金額を増加させることができます。
しかし、付加保険料や繰下げ受給を最大限に活用できる人は限られているのが現実です。
次に、厚生年金を「月額15万円以上」受け取る人がどれくらいいるのかに焦点を当てながら、厚生年金の月額について確認していきましょう。
