3. 貯蓄2000万円以上ほしい人の割合は?
では、気になる老後資金について考えていきましょう。
金融広報中央委員会が発表する「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によると年代別の貯蓄目的と目標金額からおおよその金額を知ることができます。
まず貯蓄の目的として、「老後の生活資金を貯めたい」と思っている人は20歳代には31%ですが、年代が上がるごとに徐々に増えて60歳代には70%にまで達しています。また、30歳代以降は貯蓄の目標として老後資金を考えている人が最も多いことがわかります。
また、同調査の金融資産目標残高で「2000万円以上貯蓄したい」と思っている人は20歳代で31.6%ですが、60歳代になると46.3%と高くなっています。
なお、年代別の金融資産目標残高の平均は以下の通りでした。
3.1 年代別の金融資産目標残高:平均
- 40歳代:3174万円
- 50歳代:2891万円
- 60歳代:3602万円
- 70歳代:2995万円
貯蓄3000万円前後を目標としている方も多いようです。
4. 貯蓄目標に向けて
今回は貯蓄2000万円以上保有している人の割合をみてきました。
続く物価高、かかる教育費や住宅資金などほかの出費も多く、貯蓄2000万円は現実的ではないと思う方もいるでしょう。
貯蓄目標を立てたら、まずはシミュレーションを行うことをおすすめます。
一般的な年金受給開始年齢は65歳からですから、65歳までを目標として、何年でいくら貯めるには月の積立金額がいくら必要か実際に試算しましょう。
毎月の積み立ては預貯金だけでなく、新NISAを利用して積立投資をおこなうことも可能です。
資産形成の選択肢は昔より広がっていますから、情報収集から始めてみてくださいね。
参考資料
- J-FREC 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「2020年基準 消費者物価指数 東京都区部 2025年(令和7年)2月分(中旬速報値)」
宮野 茉莉子