1. 【貯蓄2000万円以上】40~70歳代の割合は?
まずはJ-FREC 金融経済教育推進機構が発表している「家計の金融行動に関する世論調査 二人以上世帯(2024年)」から、貯蓄2000万円以上の割合を年代別に見てみましょう。
※貯蓄額には、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。
1.1 【貯蓄2000万円以上】40歳代・50歳代・60歳代・70歳代の割合
- 40歳代:12%
- 50歳代:17%
- 60歳代:28%
- 70歳代:27.9%
表を見ると50歳代に比べて、60歳代と70歳代は10%も2000万円以上の貯蓄を持っている人が多いことがわかります。
その理由はいろいろあると思いますが、大きな要因は「退職金」だと考えられます。
中央労働委員会「令和5年賃金事情等総合調査」によると、1人平均退職金額は約1878万円となっています。
また、平均値と中央値は以下のようになります。
1.2 40歳代・50歳代・60歳代・70歳代の平均値・中央値
- 40歳代 944万円 ・250万円
- 50歳代 1168万円 ・250万円
- 60歳代 2033万円 ・650万円
- 70歳代 1923万円 ・800万円
平均貯蓄額は40~50代で1000万円前後ですが、60~70歳代では2000万円前後です。一方、中央値は40~50歳代で250万円、60歳代で650万円、70歳代で800万円です。
平均はデータの数字をすべて足し、そのデータの数で割った数値であり、一部の極端な数値に影響されやすいところがあります。たとえば少数の高額貯蓄者がいる場合、全体の貯蓄額が実際よりも高くあらわれることもあります。
一方の中央値は、データを小さい順などに並べたときに中央にくる値です。
中央値を見ると40~50歳代は250万円、60~70歳代は1000万円以下となっており、貯蓄2000万円以上の難しさがわかるでしょう。