最近「人生100年時代」というキーワードを耳にするようになりました。100歳を超える長寿がめずらしくなくなり、100歳まで生きるための資産計画が求められる時代になると、若い頃から計画的な貯蓄することが重要になります。しかし日本には貯蓄ゼロ世帯が案外多くいるようです。そこで貯蓄ゼロ世帯の実態や、貯蓄を増やすために注意したいことをまとめてみました。

お金がない世帯の割合はどれくらい?

実は日本の二人以上世帯の10%以上が貯蓄ゼロか、または貯蓄が少ないという調査結果が出ています。

まず、金融広報中央委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内)が2017年11月に発表した「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」によれば、銀行等の預金口座や証券会社の口座の残高がゼロと回答した世帯が14.1%ありました。なお、この回答には銀行や証券会社などに口座を開設していない世帯も含まれています。

また、2018年5月発表の総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)」によると、二人以上世帯で貯蓄現在高が100万円以下の世帯は全体の10%になるといいます。総務省の統計は預貯金以外に生命保険や有価証券、社内預金や共済組合への掛け金なども含まれているため、金融広報中央委員会の調査結果とは必然的に誤差が出ますが、いずれにせよ2つの結果を見ると1割を超える世帯でお金がない・少ない状態にあるということになります。

なぜお金がないのか?

貯蓄がなかったり少ない人には、共通した特徴があるといいます。ここではその特徴について見てみます。

お金を大切にしない

お金を大切にする人にはお金は貯まりますが、お金を大切にしない人にはお金は貯まりません。一見当たり前のことですが、貯蓄がなかったり少ない人はお金を大切にすることができず、むしろお金に無頓着な人が多いといえます。そのため収入に比較して支出が多くなり、お金が貯まらないのです。

自己管理ができない

パチンコなどのギャンブルや飲酒にのめり込んだり、買い物依存などはもちろんですが、日常生活で自分自身を律することができない人にお金は貯まりません。自己管理ができずに特に必要ないものをつい買ってしまったり、何かに過度に依存をしているとあっという間にお金を使い果たしてしまうことになります。

マネープランに無関心

お金を貯めるには毎月、収入からどの程度のお金を貯蓄や投資に回すべきか、そして将来どの程度のお金を貯めるべきかという目標・計画が大切です。しかしお金の貯まらない人は、マネープランに無関心で、今あるお金を使ってしまう傾向にあります。

お金がない人が見直すべき支出とは?

貯蓄がなかったり少ない人は、毎月の支出をできるだけ減らし、少しでも貯蓄を増やすように生活を変えていく必要があります。そこで見直したい支出について見ていきます。

毎月の固定費を見直す

まずは家賃や光熱費、水道代、通信費、保険など毎月の固定費の見直しから始めましょう。家賃は手取り月収の3割が目安とも言われますが、もし今の収入に対して家賃が高すぎるようなら、家賃を下げるための引っ越しを検討することも一つの手です。また保険は毎月無理なく支払える範囲で加入し、複数の保険に加入している場合は補償内容に重複がないかも確認しましょう。

予想外の出費はできるだけ抑える

仕事帰りに会社の同僚と飲みに行ったり、友人と遊びに行ったりして予想外の出費がかさむことも多いと思います。すべての誘いに乗っていたらお金が足りなくなって当然なので、飲み会は月に何回までと決めるなどして、予想外の出費はできるだけ抑えるようにしましょう。

収入に見合った買い物をする

高級スーパーで値の張る食品を買ったり、無計画に洋服を衝動買いするなど、自分の収入に見合わない買い物は控えましょう。毎日の食材はできるだけ安く買えるスーパーなどで必要な分だけ購入し、外食もできるだけ控えるようにすると貯蓄に回せるお金が捻出できるようになるでしょう。

まとめ

貯蓄がなかったり少ない人には、何にどれだけ支出しているか把握していなかったり、そもそも将来計画について無頓着という特徴が見られるようです。安心して老後を送るためにも、今から家計簿をつけるなどしてお金の出入りを管理し、不必要な支出を減らすよう努め、少しでも貯蓄を増やすように心がけてはいかがでしょうか。

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LIMO編集部