4. NISAやiDeCoが選択肢に
また、資産形成する際には税制優遇制度があるNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用しましょう。いずれも運用益が非課税となり、中長期的な資産運用の手段として適しています。
特にiDeCoは「年金」という言葉が含まれているように、老後資産を用意する手段に特化している点が特徴です。掛金を拠出しながら運用でき、拠出した掛金は全額が所得控除の対象となるため、節税につながります。
つまり、現役期の税負担を軽減しながら、計画的に老後資金を用意できるのです。公的年金の上乗せとなる私的年金を用意したい場合、iDeCoの活用をおすすめします。
5. まとめにかえて
年金だけで生活費をカバーできない可能性を考えると、早い段階から資産運用を始めるとよいでしょう。
経済的な余裕があれば、老後不安を少なからず軽減できるはずです。
また資産運用に加えて、できるだけ長く働いたり、余計な支出を抑制して家計を最適化することも大切です。
収入を増やしたり支出を抑えたりする工夫を実践し、経済的な不安を軽減しましょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 厚生労働省「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 金融庁「NISAを知る」
- 厚生労働省「iDeCoの概要」
柴田 充輝