日本では、公的医療保険制度などの社会保険が充実していますが、「高額医療・高額介護合算療養費」という制度についてはご存知でしょうか。

この制度を利用して、国や自治体からお金をもらうには、「申請」が必要です。自治体によっては2月中に申請書が届くところもあるようです。

このように、多くの給付金や助成金は、「申請をしないともらえない」のです。今回は、シニア世帯が知っておきたい「高額医療・高額介護合算療養費」について解説していきます。ご自身が対象者なのかを確認し、支給日などを押さえておきましょう。

1. 【注意】申請しないともらえない!「高額医療・高額介護合算療養費」とは?

高額医療・高額介護合算療養費制度は、以下の2つの費用が設定された上限を超えた場合に、負担を軽減するための仕組みです。

  • 1年間の医療費自己負担額
  • 1年間の介護保険自己負担額

1.1 医療費と介護保険の「自己負担額」って何?

医療費と介護保険の「自己負担額」は、所得に応じて1~3割が負担される金額です。

例えば、病院を受診した際に保険が適用されると、医療費の自己負担額は1割から3割となり、介護保険についても同様で、介護サービスに対する自己負担は1割から3割です。

ただし、1~3割の負担でも、支払いが累積することで経済的な負担となる場合があります。

そのため、医療費と介護費の自己負担額が一定の限度額を超えた場合、後日払い戻しが行われる制度が高額医療・高額介護合算療養費制度です。

なお、この「定められた限度額」は、加入する医療保険や所得などにより異なります。