昨今の物価高騰の影響を受け、以前より生活に余裕がなくなったと思う方もいるでしょう。

こうした状況の中、物価高の影響が大きい低所得世帯に対し3万円の給付金の支給が決定し、自治体により対象や手続き方法、スケジュールは異なりますが現在3万円給付を進行中です。

今回は低所得者への3万円給付金の内容を確認しています。

また、今回支給の対象となっている住民税非課税の対象条件も確認していきましょう。

1. 2025年に入り、住民税非課税世帯へ「3万円給付金」がスタート

2024年11月、住民税非課税世帯を対象として、1世帯あたり3万円の支給が決定しました。政府が行う物価高の対応策の一つであり、詳しい対象と金額を確認しましょう。

1.1 3万円給付金の対象と金額

  • 住民税非課税世帯:1世帯あたり3万円
    • そのうち子育て世帯には、子ども1人あたり2万円を加算して給付

上記が基本的な対象と金額ですが、自治体により対象や手続き方法、スケジュールなどが異なりますので、詳しくはお住まいの自治体で調べましょう。

では、今回の対象となる住民税非課税世帯の要件を確認しましょう。

2. 「住民税非課税世帯」の要件とは?所得と年収換算を確認

「住民税非課税世帯」とは住民税が非課税となっている世帯のことをいいます。

所得要件は自治体によって異なるため、一例として東京23区内の例を確認しましょう。

2.1 「住民税非課税世帯」に該当する条件(東京都23区内)

(1) 生活保護法による生活扶助を受けている方
 
(2) 障害者・未成年者・寡婦又は寡夫で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4000円未満)の方
 
(3) 前年中の合計所得金額が下記の方

  • 同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
  • 同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下

上記は所得となっているため、わかりにくいと感じる方もいると思います。

この所得を年収換算するといくらでしょうか。港区の例から確認します。

港区における住民税非課税世帯の年収条件2/4

港区における住民税非課税世帯の年収条件

出所:港区「住民税(特別区民税・都民税)はどういう場合に非課税になりますか。」

港区は住民税非課税世帯に該当する年収例として以下を示しています。

2.2 港区の住民税非課税世帯に該当する年収例

  • アルバイトやパートの給与収入が100万円以下
  • 65歳以上で年金受給のみの人は、年金収入が155万円以下
  • 65歳未満で年金受給のみの人は、年金収入が105万円以下
  • 不動産収入等所得がある人は、収入から必要経費を引き、合計所得が45万円以下(令和2年度まで35万円以下)

アルバイトやパートの「給与収入」の場合の年収目安は100万円以下、「年金収入」は65歳以上で155万円以下、65歳未満で105万円以下でした。

3. 3万円給付金は自治体独自の支援も

今回の3万円給付金については、自治体独自の支援がある場合もあります。例として2つの自治体を確認しましょう。

3.1 東大阪市は「均等割のみ課税世帯」も支給対象

東大阪市の場合、令和6年度の住民税非課税世帯、または令和6年度の「住民税均等割のみ課税世帯」も支給の対象となっています。

3.2 練馬区は児童扶養手当世帯や家計急変世帯も支給対象

練馬区は令和6年度の住民税非課税世帯の他、児童扶養手当世帯(練馬区から令和6年11月支給分の児童扶養手当を受給した世帯)と、「家計急変世帯※」が対象となっています。

※令和6年1月以降に予期せず収入が減少し、令和6年度分の住民税が課されている世帯員全員の年間所得額が住民税均等割非課税水準となった世帯。

上記のように自治体独自の支給対象を用意している自治体もありますので、お住まいの自治体について確認しましょう。

4. まとめにかえて

ここまで、住民税非課税世帯に関して解説してきました。

給付金は一時的な支援にはなるため、上手に活用するほか、預貯金などで日々備えていくことも大切です。

月の収支を一度確認し、固定費を見直すなどをして、継続的に貯蓄を増やしていく方法も検討してみましょう。

また、特に大きな病気や、働けなくなった時は公的保障はあるものの、保障は万能ではありません。

万一に備えて、保障でのお金の対策も考えてみましょう。

最近ではさまざまな制度や金融商品がありますので、情報収集からはじめてみるといいでしょう。

5. 【住民税非課税世帯に関するデータ】※編集部よりご参考

記事内容に関連し、住民税非課税世帯に関するデータや各種施策についてまとめました。

5.1 【年代別】住民税非課税世帯の割合を確認(2022年と2023年で比較)

厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、年代別における住民税非課税世帯の割合は下記のとおりです。

年代別:住民税非課税世帯の割合3/4

年代別:住民税非課税世帯の割合

出所:厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」・「令和5年 国民生活基礎調査」をもとにLIMO編集部作成

  • 29歳以下:2022年29.7%→2023年32.7%
  • 30~39歳:2022年9.2%→2023年11.9%
  • 40~49歳:2022年9.2%→2023年10.0%
  • 50~59歳:2022年11.3%→2023年13.5%
  • 60~69歳:2022年19.2%→2023年21.6%
  • 70~79歳:2022年34.9%→2023年35.8%
  • 80歳以上:2022年44.7%→2023年52.5%
  • 65歳以上:2022年35.0%→2023年38.1%
  • 75歳以上:2022年42.5%→2023年49.0%

2023年における住民税非課税世帯の割合は、30~50歳代の現役世代で約10~13%にとどまっていますが、60歳代以降ではこの割合が増加し、80歳代では2世帯に1世帯が住民税非課税世帯となっています。

65歳以上の老齢年金受給者では、38.1%が住民税非課税世帯に該当し、年金受給者の約4割が、住民税非課税世帯の対象となっていることがわかります。

5.2 住民税非課税世帯を対象とした優遇措置5つ

臨時の給付金支給として、住民税非課税世帯に対する経済対策が図られていますが、これ以外にもさまざまな優遇措置があります。

【一覧表】住民税非課税世帯への優遇措置4/4

【一覧表】住民税非課税世帯への優遇措置

出所:各種資料をもとにLIMO編集部にて作成

上記は一例です。また、自治体が独自で優遇措置を設けるケースもありますので、お住まいの自治体ホームページ等でご確認ください。

参考資料

入慶田本 朝飛