2. 大学で漆芸を学ぶ杜野菫さんの卒業制作
話題となった作品は、大学で漆芸を学ぶ杜野菫さんの卒業制作です。
杜野さんは幼少期からスキーを始め、中学で絵、高校でスノーボード、そして大学で漆芸を始めたとのこと。そんな杜野さんのこれまでの集大成となったのが、卒業制作の「雪中用漆具三式」です。
藍色が美しいスノーボードにあしらわれたのは、杜野さんの代表的なモチーフである鯨と鯱。螺鈿と銀をふんだんに使い、さまざまな技法で海の中を表現しています。
赤のスノーボードには、伝統的な漆の赤にポップな目玉焼きを装飾。白身は鶉の殻を1枚ずつ貼り、黄身は梨地で仕上げています。
そしてスキー板にはスキーヤーの姿が…。こちらは銀箔と梨地漆を塗り重ねられています。
細部まで見るとより漆芸の美しさと杜野さんのこだわりが感じられます。