2. 2025年度の年金額例

最後に、厚生労働省により発表されている2025年度の年金受給額の例を紹介します。

【2025年度の年金額の例】

  • 国民年金:月額6万9308円(2024年度は6万8000円)
    ※老齢基礎年金を満額で受給した場合の月額受給額
  • 厚生年金:月額23万2784円(2024年度は22万8372円)
    ※夫が平均的な収入で40年間就業しており、配偶者が厚生年金加入期間がない場合の、夫の老齢厚生年金と、2人分の老齢基礎年金の合計額

3. おわりに

2025年度の年金は前年度と比較して1.9%の増額が発表されました。しかし、この数値は実際の賃金上昇率からマクロ経済スライドによる調整を差し引いた割合です。

実際の物価上昇率や賃金上昇率には届かない増加率となっているため、実質的に年金額は目減りしているということになります。

そのため、年金が上がることに安易に安心せずに、月々の支出を改めて洗い出し、家計の見直しをする機会としてはいかがでしょうか。

月々の収支を考えて、支出項目を確認していくことで、不要な支出を減らして「年金額が増えたのに生活が苦しい」といった状況に陥ることを防ぐことができるはずです。

参考資料

斎藤 彩菜