内閣府「日本経済レポート(2024年度)―賃金と価格をシグナルとした経済のダイナミズムの復活へ―(令和7年2月12日)」によると、2000年代後半以降、現役世代において貯蓄や投資など将来に備える家計が増加傾向にあることがわかりました。

【写真1枚目/全10枚】現役層(60歳未満)の今後の生活に関する意識。後半で、世帯主が65歳以上の「貯蓄分布」をご紹介!

内閣府による調査結果:現役層(60歳未満)の今後の生活に関する意識

出所:内閣府「日本経済レポート(2024年度)―賃金と価格をシグナルとした経済のダイナミズムの復活へ―(令和7年2月12日)」

では、現在のシニア世代はどのような生活を送っているのでしょうか。

本記事では、65歳以上の無職夫婦世帯における、平均の「貯蓄額・年金月額・生活費」がいくらなのか、総務省や厚生労働省の調査データをもとに解説します。

将来に向けて「老後資金の準備」を検討している方は、ぜひ参考にご覧ください。

※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。

1. 65歳以上・無職夫婦世帯の平均貯蓄額はいくらか?…答えは約2500万円

老後生活の糧となる貯蓄

老後生活の糧となる貯蓄

出所:William Potter/shutterstock.com

老後生活にまず欠かせないのが、現役時代から積み立てた「貯蓄」です。

老後を迎えるにあたっては、年金だけでは不足する生活費の補填はもちろん、家具や家電の買い替え、マイホームのリフォーム、万が一の病気や介護費用なども考慮をし、ある程度まとまった貯蓄を保有しておきたいものです。

現役引退後に有利な条件で金融機関からお金を借り入れることができないのが、老後の最大の問題点です。