2. 申請をすれば国から支給される「給付金・補助金・手当」とは?

では早速、シニア世代が受け取れる「給付金・補助金・手当」について、1つずつ確認していきましょう。

2.1 申請をすれば受け取れるお金1:高年齢雇用継続基本給付

高年齢雇用継続給付は、60歳から65歳未満の方が引き続き働く際に、60歳時点の賃金よりも下がった場合に支給される給付金です。  

なお、2025年4月以降は支給額が段階的に引き下げられるため、今後の変更点にも注意が必要です。

  • 対象者:雇用保険の被保険者期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の雇用保険の被保険者
  • 支給要件:賃金が60歳時到達時の75%未満
  • 支給額:最高で賃金額の15%相当額(2025年4月から10%に縮小)
  • 申請先:在職中の事業所を管轄するハローワーク

なお、老齢年金を受給しつつ、厚生年金保険に加入しながら「高年齢雇用継続給付」を受ける方もいるかもしれません。

この場合、在職による年金の一部支給停止に加え、標準報酬月額の最大6%が支給停止となる可能性があるため、事前に制度の仕組みを理解しておくことが大切です。

【高年齢雇用継続給付の支給額&年金支給停止額の例】

  • 60歳到達時点の賃金額:月額35万円
  • 現在の賃金額:月額20万(賃金の低下率は約57%)
  • 高年齢雇用継続給付:月額3万円(20万円×15%)
  • 年金月額:10万円
  • 年金支給停止額:1万2000円(20万円×6%)
  • 賃金+高年齢雇用継続給付+年金=20万円+3万円+8万8000円=月額31万8000円