3月も終わりに近づき、もうすぐ2025年度のスタートです。

4月から「年金事情」は何が変わるのでしょうか。

リタイア後のシニアの生活の柱となる公的年金(厚生年金と国民年金)と、年金を含めた所得が一定以下の人に支給されるについて、2025年4月からの変化を解説します。

1. 【4月からの年金の変化】2025年度「国民年金」と「厚生年金」1.9%増額へ

公的年金額は物価や現役世代の賃金を考慮して、年度ごとに見直されるルールです。

2025年度の年金額(4月分から)は、前年より1.9%引き上げられることが決まっています(※)

※厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」2025年1月25日公表

1.1 【最新版】2025年度「国民年金」と「厚生年金」の年金額例

【最新版】2025年度「国民年金」と「厚生年金」の年金額例

2025年度最新の「国民年金」と「厚生年金」の年金額例

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」

厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、モデル夫婦世帯(※1)は夫婦2人分で月額23万2784円。国民年金の満額(※2)は月額6万9308円です。

夫婦ともに国民年金(満額と仮定)を受け取る世帯の場合、2人分の合算額はひと月13万8616円となります。

※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5 万円)で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額