2025年1月24日、日本銀行は政策金利を現在の0.25%程度から0.5%程度に引き上げると発表しました。政策金利が0.5%の水準となるのは、2008年10月ぶりです。いよいよ、本格的に「金利のある世界」が日本に戻ってきます。

では、金利のある世界なら安心・安全の預金だけをしておいたほうがいいのでしょうか?昨今話題の「NISA」を使った投資は不要なのでしょうか。

本記事では、積立預金と積立投資のどちらがいいのか、具体的なシミュレーションを基に解説するので、参考にしてみてください。

1. 大手銀行は普通預金の金利を0.20%に引き上げ

日本銀行の追加利上げ決定をうけ、大手銀行は普通預金の金利を引き上げます。

三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3社は、円普通預金の金利を0.10%から0.20%に変更予定です。

昨年は預金金利が0.001%の時期もあったため、当時と比べると大きく金利が上昇しています。

2. 積立預金と積立投資の30年後の資産額を比較しよう

預金の金利引き上げをうけ、リスクの高い投資はせずに預金だけで資産を守ろうと考える人もいるかもしれません。

では、積立預金と積立投資ではどれくらい将来の資産額に差が出るのでしょうか。月3万円の積立を30年間続けた場合でシミュレーションしてみましょう。積立預金は金利が0.2%、積立投資は金利が3%とします。

なお、日本の年金を運用するGPIFは国内外の債券や株式に分散投資していますが、過去23年間の平均運用利回りは年率4.33%です。そのため、年率3%での運用は決して難しい数字ではありません。

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

シミュレーション《積立預金VS積立投資》2/3

シミュレーション《積立預金VS積立投資》

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」を基に筆者作成

2.1 積立預金と積立投資の資産評価額の推移

【積立期間】積立預金・積立投資

  • 【5年間】181万円・194万円
  • 【10年間】364万年・419万円
  • 【15年間】548万円・681万円
  • 【20年間】734万円・985万円
  • 【25年間】923万円・1338万円
  • 【30年間】1113万円・1748万円

※積立預金は年率0.2%の1カ月ごと複利・積立投資は3%で運用できた場合を想定

シミュレーションの結果、30年後の資産評価額は、積立預金と積立投資で635万円の差が生じました。積立期間が長くなるほど、資産評価額の差は大きくなる仕組みです。

そのため、資産をできるだけ増やしながら運用したい人は、積立投資を検討してみても良いでしょう。

3. 預金と投資をバランスよく活用しよう

資産を増やせる可能性が高い投資ですが、元本割れのリスクも伴います。そのため、元本保証の預金とバランスよく活用することが重要です。

たとえば、全資産のうち「100-年齢」の割合を株式への投資などのリスク資産に、年齢分の割合を債券や預金などのリスクが低い資産で運用する方法もあります。

40歳であれば、全資産の60%を投資信託、40%を預貯金で運用するイメージです。ぜひ、自分にあったポートフォリオを組んでみてください。

4. 投資をするならNISAを利用しよう

本記事では積立預金と積立投資の違いをシミュレーションしましたが、投資をするなら、NISA制度の活用がおすすめです。

投資で得た利益には通常20%の税金がかかりますが、NISA制度で投資をすれば税金が発生しません。そのため、効率的に資産形成が可能です。

2024年から始まった新NISAは、年間360万円もの投資ができることにくわえ、非課税期間は無期限となっています。

新NISAの概要3/3

新NISAの概要

出所:金融庁「新しいNISA」

新NISAを利用した積立投資で将来に向けた資産形成を検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料