昨今の物価高による家計へのダメージは甚大です。政府は、暖房器具の利用が増える1~3月の電気・ガス代金の補助に加え、低所得世帯の支援として住民税非課税世帯へ1世帯あたり現金3万円の給付金を決定。現在、各自治体にて支給手続きが進められています。

本記事では、3万円給付の対象となる住民税非課税世帯とはどのような世帯を指すのか、要件や年収の目安などを解説していきます。

記事の最後では、住民税非課税世帯を対象とした、今回の給付金以外の優遇措置も5つご紹介していますので、参考にご確認ください。

その救済措置として、住民税非課税世帯への3万円給付が決定しましたので、今回はその詳細をご紹介します。記事の最後では老後の生活資金を増やすための工夫についても載せていますので、ご確認ください。

1. すでに振込済の自治体も。住民税非課税世帯へ「3万円の給付金」が支給

政府は、国民の生活安定と持続可能な経済成長を目指し、総合経済対策の一環として、住民税非課税世帯への給付金の支給を決定しました。

これまでにも住民税非課税世帯に給付金が支給されてきましたが、今回は1世帯あたり3万円が支給され、さらに子どもがいる世帯には1人につき2万円が加算されます。

  • 住民税非課税世帯1世帯あたり3万円
  • 住民税が非課税で子どもがいる世帯には子1人あたり2万円

給付金の支給手続きは各自治体が担当しており、すでに支給を開始している自治体もありますが、開始時期は自治体ごとに異なるため、支給に関する詳細については、お住まいの自治体のホームページなどで確認してください。

2. 3万円給付の支給対象「住民税非課税世帯」はどんな世帯?

2025年から新たに実施されている3万円給付金の対象となる住民税非課税世帯は、世帯全員の「住民税が非課税」の世帯を指します。

住民税非課税世帯とは、世帯全員が「均等割」と「所得割」の両方が非課税である世帯を指します。

均等割は一律で課税される部分で、所得割は所得額に応じて課税される部分であり、世帯全員が「均等割」と「所得割」どちらも非課税となっている場合に、住民税非課税世帯に該当します。

3. 住民税非課税世帯に該当するための要件は?所得目安も確認

住民税非課税世帯の基準は自治体ごとに異なります。

大阪市の場合、以下の条件を満たす世帯が「住民税非課税世帯」として認定されます。

  • 生活保護法の規定による生活扶助を受けている方

  (注)医療扶助、教育扶助など、生活扶助以外の扶助を受けているだけでは非課税にはなりません。

  • 障がい者、未成年者、寡婦またはひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合、年収204万3999円以下)である方
  • 前年の合計所得金額が、次の算式で求めた額以下である方

①同一生計配偶者または扶養親族がいる場合
    35万円 × (本人 + 同一生計配偶者+扶養親族)の人数+ 21万円 + 10万円
②同一生計配偶者および扶養親族がいない場合
    35万円 + 10万円(給与所得者の場合、年収100万円以下である方が該当します。)

なお、「所得」は「収入」とは異なるため、混同しないように注意が必要です。

次章では、住民税非課税世帯に該当するための「年収目安」について詳しく解説します。

3.1 住民税非課税世帯に該当するための「年収目安」を確認

大阪市の場合、単身者が住民税非課税世帯に該当するためには、前年の合計所得が45万円以下であることが必要ですが、所得が45万円以下であるためには、どのくらいの年収が目安となるのでしょうか。

住民税非課税世帯に該当するための年収の目安は、以下のとおりです。

  • 給与収入が100万円以下
  • 65歳以上で年金受給のみ:年金収入が155万円以下
  • 65歳未満で年金受給のみ:年金収入が105万円以下

給与収入と年金収入では、住民税非課税世帯の基準が異なります。

たとえば、前年の年収が120万円の場合、給与収入を得ている人は住民税が課税されますが、65歳以上で年金収入を得ている場合は住民税は課税されません。

そのため、65歳以上の年金受給者は、現役世代に比べて住民税非課税世帯に該当しやすい傾向にあります。

では、実際にどのくらいの割合の世帯が住民税非課税世帯に該当するのでしょうか。

4. シニアが多いって本当?住民税非課税世帯の割合を年代別にチェック

厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、年代別における住民税非課税世帯の割合は下記のとおりです。

年代別:住民税非課税世帯の割合3/4

年代別:住民税非課税世帯の割合

出所:厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」・「令和5年 国民生活基礎調査」をもとにLIMO編集部作成

4.1 【2022年と2023年で比較】住民税非課税世帯の割合

  • 29歳以下:2022年29.7%→2023年32.7%
  • 30~39歳:2022年9.2%→2023年11.9%
  • 40~49歳:2022年9.2%→2023年10.0%
  • 50~59歳:2022年11.3%→2023年13.5%
  • 60~69歳:2022年19.2%→2023年21.6%
  • 70~79歳:2022年34.9%→2023年35.8%
  • 80歳以上:2022年44.7%→2023年52.5%
  • 65歳以上:2022年35.0%→2023年38.1%
  • 75歳以上:2022年42.5%→2023年49.0%

2023年における住民税非課税世帯の割合は、30〜50歳代の現役世代では約10〜13%にとどまっていますが、60歳代以上ではこの割合が増加し、80歳代では約半数の世帯が住民税非課税世帯となっています。

特に65歳以上の老齢年金受給者のうち、38.1%が住民税非課税世帯に該当しており、年金受給者の約4割が住民税非課税世帯に含まれていることがわかります。

5. 住民税非課税世帯への優遇措置は他にも…

前述のとおり、現在、住民税非課税世帯へ現金給付の手続きが進められていますが、これ以外にも住民税非課税世帯を対象としたさまざまな優遇措置があります。ここでは5つ、ご紹介していきます。

【一覧表】住民税非課税世帯への優遇措置4/4

【一覧表】住民税非課税世帯への優遇措置

出所:各種資料をもとにLIMO編集部にて作成

上記のほか、独自の優遇制度を設けている自治体もあります。お住まいの自治体ホームページ等でご確認ください。

優遇措置と聞くとメリットに感じる部分もあるかもしれませんが、そもそもの生活に苦しんでいる方も多いのではないかと考えられます。

国からの給付金があるとは言っても、継続的かつ永続的なものではないと考えられます。

とはいえ、優遇措置があるという点は一つの安心材料にはなるのではないでしょうか。対象となる方は、自分がどういった優遇を受けられるのかを一度調べてみると良いでしょう。

6. まとめ

住民税非課税世帯への現金3万円給付は、現在、各自治体にて手続きが進められています。

自治体によって、住民税均等割のみ課税世帯を対象とするか否かや給付スケジュール、手続き方法などが異なりますので、詳細は、お住まいの市町村ホームページ等で確認しましょう。

※申請期限や手続き方法などは、自治体によって異なります。LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。

参考資料

宗形 佑香里