3. 【年金早見表】60歳~90歳以上「国民年金・厚生年金」の平均月額はいくら?
では、令和の老齢年金世代はどの程度の年金を受け取れているのでしょうか。
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、国民年金と厚生年金(※1)の「年齢階級別(5歳刻み)の平均額」と「全受給権者(60歳~90歳以上)の平均年金月額」を見ていきます。
※1 厚生年金の被保険者は厚生年金の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介します。
3.1 【一覧表】国民年金・厚生年金【60歳~90歳以上】5歳刻みの平均はいくら?
国民年金
- 60~64歳:4万4836円
- 65~69歳:5万9331円
- 70~74歳:5万8421円
- 75~79歳:5万7580円
- 80~84歳:5万7045円
- 85~89歳:5万7336円
- 90歳以上:5万3621円
厚生年金
※国民年金部分を含む
- 60~64歳:7万5945円
- 65~69歳:14万7428円
- 70~74歳:14万4520円
- 75~79歳:14万7936円
- 80~84歳:15万5635円
- 85~89歳:16万2348円
- 90歳以上:16万721円
老齢年金の受給開始年齢は、原則として65歳です。
64歳までは、繰上げ受給(※2)を選択した人や、特別支給の老齢厚生年金(※3)を受給中の人の年金額です。そのため、子国民年金・厚生年金ともに65歳以降の各年齢よりも低めとなっています。
65歳以上の平均年金月額は、国民年金(老齢基礎年金)のみの場合で5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)であれば14万円台~16万円台です。
平均年金月額を単純に比較すると、「国民年金のみ」と「厚生年金(国民年金を含む)」とでは3倍程度の差があります。現役時代の「加入」が2階建てであれば、老後の「受給」も2階建てになるということです。
次では、全年齢の受給権者の平均月額についても見ていきます。男女差・個人差に着目しましょう。
※2 繰上げ受給:老齢年金を「60歳から64歳」の間に前倒しして受給を始めること。繰上げた月数に応じて減額率が適用されます。
※3 特別支給の老齢厚生年金:昭和60年の法改正により厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられた際、受給開始年齢を段階的に引き上げるために設けられた制度。年齢など一定条件を満たす場合に受け取ることができます。