3. 個人向け国債《変動》のデメリット
次に、個人向け国債《変動》のデメリットについて紹介していきます。
3.1 購入後1年間は中途換金不可
個人向け国債は、原則として購入後1年間は中途換金ができないほか、1年経って中途換金する場合、直前に受け取った2回分の利子は返還する必要があるという点がデメリットと言えるでしょう。
3.2 複利運用できない
利子は現金で払い出される仕組みとなっているため雪だるま式に資産を増やす複利運用ができません。
また、個人向け国債は毎月発行されるため都度購入できるのですが、自動積立の仕組みがないことから、毎回自身で購入手続きを行う必要があります。
4. まとめ
日本銀行がマイナス金利政策の解除を発表して以降、金利上昇の動きが見られている中、変動金利を採用している個人向け国債の変動10年に注目が集まっています。
変動10年は、元本割れがないこと、1万円から購入可能なことだけでなく、実勢金利が上がれば受取利子が増えることが大きなメリットとなっており、債券市場の実勢によっては、低リスクで比較的良い利子を得ることができます。
しかしその一方で、複利運用できないなどといったデメリットも存在するため、実際に購入する際はこれらの特徴を十分に吟味することが大切です。
参考資料
中島 翔