2. 個人向け国債《変動》のメリット
ここまで、個人向け国債の基本的な情報について解説してきましたが、ここからは、近年の金利上昇で特に気になる「変動金利」を採用した「変動10年」の個人向け国債にフォーカスして、そのメリットを紹介していきます。
2.1 元本割れなし
個人向け国債は、満期時の元本の償還も、半年毎の利子の支払いも、国が責任を持って行います。経済環境等により実勢金利が変動しても、元本部分の価格は変動しないので、安全かつ安心だと言えます。
2.2 1万円から購入可能
個人向け国債の購入は「1万円から」。証券会社や銀行などの金融機関に口座を開いて申し込むだけで購入できるため、簡単でお手軽です。
また、個人間での譲渡や相続も可能というメリットがあります。
2.3 変動金利
変動10年は、変動金利を採用しているため、実勢金利が上がれば受取利子が増えることもメリットの一つです。実際、近年の金利上昇圧力の高まりを受けて、受取利子は増えています。
変動10年の「第130回債(発行日:2021年2月)」を例に挙げると、利率(税引前)は0.05%からスタートし、0.07%、0.17%、0.33%と継続して上昇。その後0.28%に下がったものの、2025年2月16日から半年間の適用金利は、0.75%となります。1回で受け取る利子が増加していることが分かります。
このように、「個人向け国債《変動》」では利率が半年ごとに見直される仕組みとなっているため、債券市場の実勢に合わせて資産を運用することが可能です。
さらに、最低金利保証(0.05%)が設けられていることから、リスクが低く、より安心して利用できる商品と言えるでしょう。