3. 富裕層たちの「賢いお金の使い方」
ここからは、ラグジュアリーカードの調査結果を基に、富裕層のお金の使い方の特徴を探っていきましょう。
調査概要は以下の通りです。
【ラグジュアリーカード利用データ調査】
- 調査対象期間:2023年1月1日~2023年12月31日
- 調査対象:期間中のラグジュアリーカード(チタンカード、ブラックカード、ゴールドカード、ブラックダイヤモンド)会員※人数非公開
上記調査の結果、2023年の利用金額が多かったカテゴリーTOP10は下記となりました。
3.1 カード利用金額が多い加盟店カテゴリー「TOP10」
2023年に富裕層が最も多く支出したカテゴリーは「レストラン、飲食店」で、次いで「バー・ナイトクラブ」がランクインしました。
外食関連の支出が上位に挙がっている点は、アフターコロナの社会の変化を反映しているように感じます。
さらに、5位にランクインした広告費は、2022年の調査ではランキングに入っていませんでした。
この変化は、企業のマーケティング活動が一層活発化していることを示していると、同調査レポートでは分析されています。
3.2 カード利用金額「昨年比が高かった業界カテゴリ」は?
- 1位:広告・マーケティング:昨年比405%
- 2位:セカンドハンドショップ:昨年比314%
- 3位:ゲーム、コミック、エンタメなど:昨年比301%
- 4位:百貨店:昨年比245%
- 5位:スポーツジム:昨年比260%
カード利用金額の伸び率が特に大きかった業界カテゴリとして、「広告・マーケティング」に加え、「セカンドハンドショップ」、「ゲーム、コミック、エンタメ関連」、「百貨店」、「スポーツジム」がランクインしました。
これらの支出からは、ビジネス活動だけでなく、プライベートライフを楽しみ、充実させるためのいわゆる自己投資的な支出が増加していることがうかがえます。
「新たな一歩」を踏み出すための支出に意味を見出している富裕層が多いことが、こうした動向から読み取れるのではないでしょうか。
4. まとめにかえて
これまで、富裕層の資産額や彼らのお金の使い方、共通点などを見てきました。
彼らのお金の使い方について意外に思われた方も多いのではないでしょうか。
富裕層は資産運用で成る世帯もいれば、相続や贈与で成る方も多くなってきていることが想定されます。
大きな富を手にした時に、そのお金の使い道に戸惑う方も実際多いと聞きます。
ファイナンシャルアドバイザーである筆者のもとには、相続や贈与資産の運用について相談に来られる方多くいます。
NISAやiDeCoの手段も資産形成方法のひとつですが、実際には自分のライフプランにあった方法で選択していきましょう。