日本の公的年金制度は「公的年金の財政検証」をもとに、少なくとも5年に1度見直しを実施しています。
筆者はファイナンシャルアドバイザーとして老後資金に関する相談をよく受けますが、「年金だけでは将来が不安です」という声は多いです。
しかし、自身が受け取ることができる年金額を把握できている人は少ないです。
実際のシニア世代は、いったい年金をどのくらい受け取っているのでしょうか。
本記事ではシニア世代が受け取っている年金の平均月額について紹介します。
1. 国民年金と厚生年金とは?仕組みをわかりやすく整理
まずは、日本の公的年金の仕組みを押えておきましょう。
年金とひとことにいっても公的年金と私的年金があり、さらに公的年金には「国民年金と厚生年金」があります。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
日本の公的年金は国民年金と厚生年金の2階建てになっており、この上の部分として私的年金があります。
企業年金やiDeCo、個人年金保険などを活用して、3階~4階部分を備える人もいます。
次章では最新資料より、公的年金の平均受給額を年齢別に見ていきましょう。