日本はこの30年、モノの値段がそこまで上がらない時代でした。将来のお金も今まで通りあれば安心、と考えていた方もいらっしゃると思います。
ですが、10年以上先の生活費は本当に今まで通りあれば安心できるでしょうか?
そんな状況で注目されているのが「新NISA」です。
少額からでも税制優遇を受けながら投資を始められるため、資産運用のスタートとして考える人が増えてきています。
でも、資産運用にはリスクが伴います。
お金が減ってしまっては意味がない、と感じてなかなか始められない。という方もいらっしゃると思います。
今回は、NISAを始めたたら本当に老後は余裕のある生活ができるのか?
いくらで始めればいいのか?
そんな疑問が少しでも解決できるよう、いくつかシュミレーションをしてみようと思います。
1. 【2024年に改正】新NISAの制度をわかりやすく解説
2014年に、資産形成を後押しする制度として誕生したNISA(ニーサ)。2024年には制度が改良され、「新NISA」がスタートしました。
さらに使い勝手の良くなった新NISAについて、その内容を見ていきましょう。
新NISAの最大のメリットは、「運用で得た利益が非課税になること」でしょう。
通常、資産運用で得た利益や配当金には、約20%の税金がかかります。しかし、NISA枠を利用すればこれが非課税になるため、利益をそのまま受け取れるというメリットがあるのです。
次章で、NISAの特徴をもう少し詳しく見ていきます。
1.1 新NISAの魅力とは?「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を比較
新NISAの特徴を以下にまとめました。
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無期限の非課税保有期間:投資した資産は、売却するまで非課税で保有できます。
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「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用可能:両方の枠を同時に利用することができます。
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年間投資枠:つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円まで投資可能です。
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非課税保有限度額:総額1800万円まで非課税で保有でき、そのうち成長投資枠は1200万円までです。枠の再利用も可能です。
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つみたて投資枠の対象商品:長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託が対象です。
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成長投資枠の対象商品:上場株式や投資信託などが含まれます。
さらに、500円や1000円といった少額から投資できる商品もあり、初心者でも始めやすいのが特徴です。
これにより、「投資にはまとまったお金が必要」という印象が和らぎ、より多くの人が投資を始めやすくなっています。
では、毎月積立投資を行った場合、資産をどのくらい築けるのでしょうか。
条件を限定した上で、シミュレーションしてみましょう。
2. 【新NISAシミュレーション1】50歳から65歳「毎月5万円」を運用した場合は?
新NISAを利用して積立投資を行うと、どの程度の資産を築けるのか気になる方も多いでしょう。
ここでは、毎月5万円を積み立てることを前提に、利回り1~5%でのシミュレーション結果を紹介します。
2.1 【前提条件】
- 積立期間:50歳から65歳までの15年間
- 積立額:毎月5万円
- 投資信託商品:安定的な運用を重視した商品(想定利回り1~5%)
2.2 【シミュレーション結果】
想定利回り:資産評価額(元本部分は900万円)
- 年1%:970万6000円
- 年2%:1048万6000円
- 年3%:1134万9000円
- 年4%:1230万5000円
- 年5%:1336万4000円
元本は900万円なので、運用によって70万~436万円の資産が増加すると見込まれます。
現代の低金利環境では、銀行預金よりも魅力的に感じる方も多いでしょう。
ただし、投資にはリスクが伴います。5%のリターンを期待する場合、同程度の損失リスクもあることを理解しておく必要があります。
3. 【新NISAシミュレーション2】50歳から65歳までに「2000万円」を準備するには?
続いて、老後までに2000万円を準備するために、毎月いくら積み立てる必要があるのかをシミュレーションしてみましょう。
ここでは、50歳から65歳までの15年間で、想定利回り3%の投資信託に投資する場合を想定します。
3.1 【前提条件】
- 積立期間:50歳から65歳までの15年間
- 想定利回り:年3%
3.2 【シミュレーション結果】
毎月の積立金額:資産評価額
- 1万円:227万円
- 3万円:680万9000円
- 6万円:1361万8000円
- 9万円:2042万8000円
- 12万円:2723万7000円
※想定利回り:年3%
仮に3%で15年間運用できたと仮定すると、毎月9万円の積立投資で2000万円以上の資産を築けることがわかります。
老後まで15年しかない場合、預貯金だけで必要な資産を貯めるのは難しいかもしれませんが、投資を活用することで、資産形成の可能性が広がります。
ただし、毎月9万円の積立額は決して少額ではなく、利回りも確定されたものではないため、目標額に届かないリスクもあります。
そのため、積立投資を使って老後資金を貯める場合は、できるだけ早く始めることが重要です。
例えば、30歳から65歳までの35年間で2000万円を目標とする場合、3%で運用できれば毎月の積立額は約2万6971円となります。
この金額であれば、現実的に感じる方も多いのではないでしょうか。
投資にはリスクが伴いますが、早めに投資を始めることで、時間を味方にし、毎月の負担を軽減しながら目標達成の可能性を高めることができます。
ぜひ、このシミュレーションを参考にして、老後資金の準備を検討してみてください。
4. リスクを抑えながら効率のよい「資産形成」を
ここまで、昨年新制度となって注目された新NISAについてお話してきました。
銀行預金では届く可能性のない金額でも、運用を取り入れることで到達する可能性があります。
「仕事・子育てなどで忙しく過ごしてきたから、老後はお金に余裕のある生活がしたい!」
筆者は、そうおっしゃる50代の方にたくさん会ってきました。
将来理想的な生活を送るために、早いうちから運用を取り入れることは大切です。
その一方で、「怖い…」「難しそう…」と感じる方も多いかと思います。
まずはNISAの制度を理解することや、NISA以外の方法も知っておくことが大切です。
実は資産運用の方法は、NISA以外にもたくさんございます。
メリット・デメリットを理解して、自分自身にあった商品を選んでいきましょう。
5. 【ご参考】年金に関する疑問や不安を解消!よくある質問を解説
「年金って難しそう…」と感じている人は、多いのではないでしょうか。でも、基本のポイントを押さえると、意外とシンプルなのです。ここでは、年金についてよくある疑問について、わかりやすくお答えしていきます。
5.1 年金の仕組みってどうなってるの?
まず、日本の公的年金は「2階建て」構造です。下の階が「国民年金」、その上に「厚生年金」があるイメージです。
国民年金
国民年金は、20歳から60歳未満の全員が加入対象。特に自営業やフリーランスの方がメインです。
毎月決まった金額を支払います。いわば、年金の基礎部分です。
厚生年金
厚生年金は、会社員や公務員の方が加入対象です。こちらは収入に応じて保険料が変わるので、もらえる年金額も収入の影響が大きくなってきます。
そのため、個人差が出やすくなっています。
5.2 「繰下げ受給」って実際どうなの?
通常、年金は65歳からもらうものですが、「まだ働けるし、今すぐ必要じゃない」という方には「繰下げ受給」という選択肢があります。簡単に言うと、年金の受け取りを後回しにして、もらう額を増やす方法です。
たとえば、65歳で受け取る予定を75歳まで繰り下げると、年金額が84%も増えるんです。
もし健康で他にも収入源があるなら、繰下げ受給を検討してみる価値は十分にあるでしょう。
5.3 年金や老後資金をもっと増やすには?
繰下げ受給以外にも、年金や老後資金を増やす手段はいくつかあります。
国民年金の付加保険料を払う
自営業やフリーランスの方は、少し追加で保険料を払うことで、将来もらえる年金額をアップできます。
厚生年金に加入する
もし可能なら、厚生年金に加入するのも手です。もし国民年金だけに加入していた場合、会社員になったり、厚生年金が適用されるような働き方を選ぶと、年金額が増えます。
資産運用に挑戦
iDeCo(個人型確定拠出年金)や投資信託での資産運用も有効です。
ただし、これは場合によっては元本割れのリスクもあるので、まずはしっかり調べてからスタートするのが大事。お金の増やし方も「焦らずじっくり」がポイントです。
これで、年金の仕組みが少しクリアになったでしょうか?
ちょっとずつでも理解を深めていくと、老後への不安が少しずつ減っていきますよ。将来に向けて、一緒に準備を始めていきましょう。




