1月下旬、2025年度の年金額が1.9%の増額となることが公表されました。なお、年金収入等が少ない人に上乗せで支給される「年金生活者支援給付金」は、2.7%に引き上げられます。

筆者は普段から個人向け資産運用についてのご相談を聞いていますが、最近では「老後への不安」の声が増えています。

少子高齢化が進む日本で、将来受給できる年金額にはあまり期待ができないのが現状です。中には「給付金などでまかなえるだろうか」と考える方もいるでしょう。

確かに「年金生活者支給給付金」があり、今回2.7%の増額となっていることを踏まえると、心強い存在ではあるといえます。

しかし誰でも受け取れるものではなく、公的年金やその他の所得金額が一定基準価格以下の人しか対象になりません。金額も十分なのか気になりますね。

本記事では、「年金生活者支援給付金制度」の概要や該当条件について解説をします。

国民年金・厚生年金の平均受給額や物価上昇対策についても触れていきますので、老後のための知識を深めていきましょう。

1. 「年金生活者支援給付金」2025年度は2.7%の引き上げ!

厚生労働省が1月24日に公表したところによると、2025年度の年金額は1.9%の引き上げ、年金生活者支援給付金の基準額は2.7%の引き上げとなります。

年金生活者支援給付金は2.7%の引き上げ

年金生活者支援給付金

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」をもとにLIMO編集部作成 ※は基準額であり、実際の金額は保険料納付済期間などに応じて算出される

年金生活者支援給付金について、もう少し深堀りしていきましょう。