2023年8月に実施された国民生活に関する世論調査では、貯蓄・資産の満足度に関する項目について、すべての世代で「やや不満」または「不満」と回答した割合が半数を超えていました。
特に、老後の備えを考える必要がある40歳代や50歳代では、割合が75%を超えており、貯蓄に対する不安や不満が強いことがわかります。
貯蓄額に不満を持つ理由の1つとして、世の中の一般的な貯蓄額や将来に必要な金額が明らかではないことがあるのではないかと考えられます。
現役引退後は主に年金収入で生活することになるため、貯蓄と年金収入で安定した生活を送れるのか不安を抱く人も少なくありません。
今回は、65歳以上の無職夫婦世帯を対象に、平均的な貯蓄額と毎月の標準的な支出について、統計データに基づいて解説します。皆さまの貯蓄額との比較や老後の生活設計の参考にしてください。