2. なぜ人によって年金受給額は異なるのか
年金受給額は人によって大きく異なることを確認しましたが、なぜこのような差が生まれるのでしょうか。
これは、会社員や公務員が受け取る厚生年金の受給額が、現役時代の勤務期間や平均年収によって決まるためです。そのため、会社員や公務員として働いた期間が長く、平均年収が高い人ほど、年金受給額は高額となります。
以下の条件で、現役時代の平均年収別に年金受給額をシミュレーションしてみましょう。
- 1973年生まれ
- 23歳から65歳到達まで会社員として勤務
- 65歳から年金受取を開始
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
2.1 平均年収ごとの目安年金受給額（額面）
平均年収 年金受給額の目安（額面）
- 200万円 月10万7000円
- 300万円 月12万7000円
- 400万円 月14万2000円
- 500万円 月16万2000円
- 600万円 月18万1000円
- 700万円 月19万7000円
- 800万円 月21万3000円
- 900万円 月23万4000円
平均年収200万円の人と800万円の人とでは、年金受給額に2倍近く差があります。また、平均年収が500万円あれば月15万円の年金を受け取ることが可能です。
勤務期間によって受給額は異なりますが、一つの目安にしてみてください。
また、これまで紹介した金額は、会社員や公務員としての勤務経験がある人が受け取れる厚生年金の受給額です。
会社員や公務員経験がない専業主婦や自営業者は厚生年金を受け取ることはできず、もらえるのは国民年金のみです。2024年度の国民年金は、満額で月6万8000円となっています。
