総務省「2020年基準 消費者物価指数 全 国 2025年(令和7年)1月分」によれば、前年同月比で生鮮野菜36.0%、生鮮果物22.7%、電気代18.0%などと上がっており、今年も物価上昇の影響で家計が苦しい方も多いでしょう(2025年2月21日公表)。

春にかけても物価が上がることが予想されており、長引く物価高の中では家計収支や貯蓄、資産形成などをこれまで以上にしっかりと考えていく必要があります。

特に現役世代の方は今の生活だけでなく、老後に今回のようなことが起こることも想定して早くから対策をおこなうことが大切です。

教育費や住宅ローン、旅行やレジャーなどの日常での出費があると、老後の具体的な貯蓄はイメージしにくいでしょう。

そこで今回は、いまの60歳代、70歳代の貯蓄について解説していきたいと思います。

1. 【老後の貯蓄】貯蓄3000万円と貯蓄ゼロの割合は?

「老後」と一口に言っても、いつを老後とするかは個人差があります。

一般的には年金受給開始年齢が65歳からですから、今回はJ-FREC 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」より、60~70歳代・二人以上世帯の貯蓄(金融資産を保有していない世帯を含む)を確認しましょう。

貯蓄額には、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。