5. 後期高齢保険料の保険料率と全国平均
後期高齢者医療制度における被保険者一人当たり平均保険料額は、全国平均で下記のとおりとなっています(2024年度と2025年度)。
5.1 2024年度の後期高齢者医療制度の保険料率と全国平均
- 被保険者均等割額の年額:5万389円
- 被保険者均等割額の月額:4199円
- 所得割率:10.21%
- 平均保険料額の年額:8万4988円
- 平均保険料額の月額:7082円
5.2 2025年度の後期高齢者医療制度の保険料率と全国平均
- 被保険者均等割額の年額:5万389円
- 被保険者均等割額の月額:4199円
- 所得割率:10.21%
- 平均保険料額の年額:8万6306円
- 平均保険料額の月額:7192円
上記はあくまでも全国平均です同じ年収でも、地域によって保険料に差があります。2025年度にはさらに保険料が引き上げられることになっています。実際の保険料は「均等割額(※1)」と「所得割額(※2)」の合計となります。
6. 後期高齢者医療制度の保険料の軽減とは
後期高齢者医療制度の保険料の負担を軽減する仕組みについても触れておきましょう。
例えば、所得が低い場合には均等割額が軽減される制度があります。また、後期高齢者医療制度に加入する前日まで配偶者などの健康保険の扶養に入っていた方も、一定の条件のもとで軽減措置を受けることができます。
さらに、所得が大幅に減少した場合には、申請を行うことで保険料の減免が認められるケースもあります。
具体的には、災害によって資産に大きな損害を受けた場合や、事業の休廃止などにより収入が大幅に減った場合などが該当します。
7. 老後の保険料負担も考慮し今から準備を
最近の物価高や保険料アップで「なんか暮らしづらくなったな…」と感じている高齢者の方、多いのではないでしょうか。
さらに、年齢とともに体調面が不安になってきたり、持病を抱えていたりすると、毎月の医療費まで家計にのしかかってくることも。
だからこそ、老後に向けた資産の準備は「生活費+保険料+医療費」まで視野に入れておくのがポイントです。
将来の安心のためにも、今できることを少しずつ整えておきたいですね。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年版高齢社会白書(全体版)(PDF版)」1 高齢化の現状と将来像
- 厚生労働省「高齢社会対策大綱」(令和6年9月13日閣議決定)
- 政府広報オンライン「後期高齢者医療制度 医療費の窓口負担割合はどれくらい?」
- 厚生労働省「後期高齢者医療の窓口負担割合の見直しについて(お知らせ)」
- 東京都後期高齢者医療広域連合「保険料の決め方・賦課」
- 東京都後期高齢者医療広域連合「保険料の計算例」
橋本 優理