私たちの給与や売上からは、税金や社会保険料が差し引かれます。特に社会保険料は年金生活に入っても納め続ける必要があり、生涯負担していかなければなりません。

なかには、失業したり病気で仕事ができなかったりして、収入が途絶えてしまう人もいるでしょう。そうした人にとって、社会保険料の負担は税金よりも重いケースがあります。

特に国民健康保険料はさまざまな身分の人が加入するため「高すぎる」と感じる人も多いのではないでしょうか。この記事では、国民健康保険料の納付について、高いと感じる理由、収入がなく払えないときの対策を解説します。

1. 国民健康保険料の納付額

国民健康保険料の納付額は、国民年金保険料とは異なり全員一律ではありません。自治体ごとに定められており、所得金額に応じて決まるのが一般的です。

新宿区を例に、所得別の保険料を見てみましょう。

【写真全3枚中1枚目】国民健康保険料(例:新宿区)。2枚目以降で、国民健康保険の被保険者数の推移や保険料軽減について確認する!

国民健康保険料(新宿区)

出所:新宿区「令和6年度国民健康保険料概算早見表(総所得金額等)」をもとに筆者作成

0円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:6万5600円
    ・介護分あり:8万2100円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:5467円
    ・介護分あり:6842円

50万円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:7万3643円
    ・介護分あり:9万1655円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:6137円
    ・介護分あり:7638円

100万円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:13万1093円
    ・介護分あり:15万9905円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:1万924円
    ・介護分あり:1万3325円

150万円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:18万8543円
    ・介護分あり:22万8155円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:1万5712円
    ・介護分あり:1万9013円

200万円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:24万5993円
    ・介護分あり:29万6405円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:2万499円
    ・介護分あり:2万4700円

300万円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:36万893円
    ・介護分あり:43万2905円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:3万74円
    ・介護分あり:3万6075円

400万円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:47万5793円
    ・介護分あり:56万9405円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:3万9649円
    ・介護分あり:4万7450円

500万円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:59万693円
    ・介護分あり:70万5905円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:4万9224円
    ・介護分あり:5万8825円

700万円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:82万493円
    ・介護分あり:97万8905円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:6万8374円
    ・介護分あり:8万1575円

1000万円

  • 保険料(年間)
    ・介護分なし:89万円
    ・介護分あり:106万円
  • 保険料(月額)
    ・介護分なし:7万4167円
    ・介護分あり:8万8333円

※上記は一例。実際には0円から1000万円を25万円刻みで区分している。

所得が100万円程度でも、月1万円以上の保険料がかかります。保険料は最大で月額8万8333円となっており、負担額がいかに大きいかがわかるでしょう。

では、国民健康保険料が高いと感じる理由について、次章で解説します。