2. どれだけお年玉をもらっても非課税扱いになるというわけではない
お年玉が贈与税の対象外となるのは、「社会通念上相当と認められるもの」に限られます。
ただし、明確な基準が定められているわけではなく、一般的な常識や各家庭の経済状況などを加味して判断されるといえるでしょう。
ここでひとつの目安となるのが、贈与税の基礎控除です。
贈与税には基礎控除があり、「年間110万円」までの贈与については課税されません。
高額なお年玉をもらう場合についても、この110万円を目安に税金がかかるかどうかを判断するとよいでしょう。
2.1 複数人からお年玉をもらうときは合算して考える
ただし、このときに気を付けたいのが基礎控除の考え方についてです。
年間110万円の基礎控除は、「贈与を受ける人1人あたりに対する控除額」です。
つまり、複数人から贈与を受ける場合は、そのすべてを合算して「110万円を超えるかどうか」ということを判断しなければなりません。
たとえば、祖父と叔母、叔父の計3人からお年玉をもらったケースで考えてみましょう。それぞれお年玉の金額は下記の通りです。
- 祖父から70万円
- 叔母から50万円
- 叔父から30万円
このケースでは、合計で150万円のお年玉を受け取ったこととなります。
贈与税の基礎控除を超える金額となるため、もしこの金額が「社会通念上相当でない」と判断されれば贈与税の対象となる可能性もあるでしょう。