2. 老後資金準備にはiDeCoも選択肢のひとつ
老後資金を準備する方法は、NISA(少額投資非課税制度)や金融機関の資産運用商品などさまざまですが、ここではiDeCoについて解説します。
国民の老後資金準備を支援するために、政府が手厚い税制上の優遇措置を設けているため、初心者でも始めやすいのが大きなメリットです。
主な優遇措置は次の通りです。
- 掛金は全額「小規模企業共済等掛金控除」の対象で所得税や住民税が安くなる
- 運用益は非課税で節税分を再投資に回せる
- 受け取る年金は「公的年金等控除」(一時金受取時は「退職所得控除」)の対象で課税額を抑えられる
次のデメリットはありますが、税制上の優遇措置を活かしてうまく運用できれば公的年金の不足分を補う役割が期待できます。
- 原則として60歳までお金を受け取れない
- 運用成果次第では元本割れになるリスクがある
ここまで公的年金だけでは老後生活が難しい状況と、それを補うためにiDeCoがおすすめな理由について解説してきました。
次章では、iDeCoでいくら貯められるかをシミュレーションするとともに、iDeCoの金融機関の選び方を紹介します。