8月15日は公的年金の支給日でした。
年金は2カ月に1回、偶数月の15日（土日祝日の場合は直前の平日）に支給されるので、次の支給日は10月15日となります。
さて、老後生活において貴重な収入源となる国民年金や厚生年金ですが、いまのシニア世代は月どれくらい受けとっていると思いますか？
本記事では、厚生労働省の資料をもとに年金月額データをご紹介します。また、現役時代のライフコースによって年金額がどのように変わるのかも、モデル年金額を見ながら把握していきましょう。
1. 日本の公的年金制度がどんな仕組みか？を知る
公的年金制度は、1階部分の国民年金（基礎年金）と、2階部分の厚生年金から成り立つ2階建てのしくみです。それぞれの年金の基本を確認しましょう。
1.1 1階部分：国民年金
国民年金は、原則として国内在住の20歳～60歳未満の全員が加入する、年金制度のまさに「基礎」となる部分です。
年金保険料は全員一律で、物価や賃金の動きを踏まえて年度ごとに改定されます（※1）。
年金保険料を全期間（480カ月）納付すると、65歳以降で満額の老齢基礎年金を受け取ることができます（※2）。未納期間がある場合は、その月数に応じて満額から差し引かれるしくみです。
※1 国民年金保険料：2025年度月額は1万7510円
※2 国民年金（老齢基礎年金）の満額：2025年度月額は6万9308円
1.2 2階部分：厚生年金
厚生年金は、会社員や公務員、またパートで特定適用事業所（※3）に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せして加入する年金です。
年金保険料（※4）は収入に応じて決まり、老後の年金額は、加入月数とその期間に納めた保険料によって決まります。
国民年金と厚生年金ではこのように、「加入対象者」「保険料の決まり方」「老後の年金額の計算方法」に大きな違いがあるのです。
※3 特定適用事業所：1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者（短時間労働者は含まない、共済組合員を含む）の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※4 厚生年金の保険料額：標準報酬月額（上限65万円）、標準賞与額（上限150万円）に保険料率をかけて計算されます。
