4. 国民年金と厚生年金の平均年金月額《60歳~90歳以上》

ここからは、厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、今のシニア世代の年金受給額事情を見ていきます。

国民年金と厚生年金(民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」の「年齢階級別(5歳刻み)の平均額」と「全受給権者(60歳~90歳以上)の平均年金月額」を確認しましょう。

※ 厚生年金の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介します。

4.1 【一覧表】国民年金・厚生年金【60歳~90歳以上】5歳刻みの平均はいくら?

国民年金

  • 60~64歳:4万4836円
  • 65~69歳:5万9331円
  • 70~74歳:5万8421円
  • 75~79歳:5万7580円
  • 80~84歳:5万7045円
  • 85~89歳:5万7336円
  • 90歳以上:5万3621円

厚生年金

※国民年金部分を含む

  • 60~64歳:7万5945円
  • 65~69歳:14万7428円
  • 70~74歳:14万4520円
  • 75~79歳:14万7936円
  • 80~84歳:15万5635円
  • 85~89歳:16万2348円
  • 90歳以上:16万721円

老齢年金の受給開始年齢は、原則として65歳です。

65歳以上の平均年金月額は、国民年金(老齢基礎年金)のみの場合で5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)であれば14万円台~16万円台です。

64歳までは、繰上げ受給(※1)を選択した人や、特別支給の老齢厚生年金(※2)を受給中の人の平均年金月額となるため、国民年金・厚生年金ともに65歳以降の各年齢よりも低めです。

※1 繰上げ受給:老齢年金を「60歳から64歳」の間に前倒しして受給を始めること。繰上げた月数に応じて減額率が適用されます。
※2 特別支給の老齢厚生年金:昭和60年の法改正により厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられた際、受給開始年齢を段階的に引き上げるために設けられた制度。年齢など一定条件を満たす場合に受け取ることができます。