10月15日(水)は年金支給日。年末も見えてきたこのタイミングで、これからの暮らしやお金のことを考え直す人も多いのではないでしょうか。

老後の年金は個人差が大きく、20万円以上を受け取る人がいる一方、10万円に届かないケースも見受けられます。現役世代にとっても、親世代にあたる世帯の老後資金や制度は気になるところでしょう。

そんな中、生活を支える制度として存在しているのが「年金生活者支援給付金」。年金を含めた所得が一定基準以下の世帯を対象に、申請することで給付金が支給される制度です。

2025年度は物価上昇を踏まえ、支給額が前年度より2.7%引き上げられました。制度の仕組みや対象条件を知っておくことで、健康事情や通院などに悩まされがちな老後の家計にどのくらい支えてくれるのか把握できるはずです。

本記事では、年金生活者支援給付金の支給要件や申請の流れ、最新の給付金額について解説します。

1. 「年金生活者支援給付金」は3種類!それぞれの支給要件と対象者をチェック

「年金生活者支援給付金」は、基礎年金を受給している人が、年金等の収入や所得の合計額が一定基準以下となる場合に受け取ることができるお金です。

「年金生活者支援給付金」は3種類あります。それぞれ詳細を見ていきましょう。

1.1 【老齢年金生活者支援給付金】支給要件と注意点

老齢年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は90万6700円以下(※2)

※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される

1.2 【障害年金生活者支援給付金】支給要件と注意点

障害年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。

  • 障害基礎年金の受給者である
  • 前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)

※ 障害年金等の非課税収入は除く

1.3 【遺族年金生活者支援給付金】支給要件と注意点

遺族年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。

  • 遺族基礎年金の受給者である
  • 前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)

※ 遺族年金等の非課税収入は除く