4. 「年金生活者支援給付金」とは？
年金生活者支援給付金は、公的年金等の収入やその他の所得が一定基準以下の人を対象に、生活支援を目的として支給される制度です。
「老齢基礎年金（国民年金）」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」を受給している人のうち、所定の要件を満たした場合に、年金に上乗せ支給されます。
給付金には3つの種類がありますが、今回はシニア世代の暮らしに特に関わりの深い「老齢年金生活者支援給付金」について、給付額や支給要件を整理します。
5. 老齢年金生活者支援給付金《給付基準額＆給付額＆支給要件》
「老齢年金生活者支援給付金」は、年度ごとに見直される基準額（※下記）をもとに、保険料の納付済期間やその他の条件を考慮して実際の給付額が計算されます。
なお、老齢年金生活者支援給付金の所得基準額をわずかに上回る人は、「補足的老齢年金生活者支援給付金」の支給対象となります。
5.1 ＜老齢年金生活者支援給付金：基準額＞
- 2024年度月額：5310円
5.2 ＜老齢年金生活者支援給付金：給付額＞
月額5310円を基準に、保険料納付済期間等に応じて計算され、具体的には次の1と２の合計額となります。
- 保険料納付済期間に基づく額（月額）＝ 5310円 × 保険料納付済期間／被保険者月数480月
- 保険料免除期間に基づく額（月額）＝ 1万1333円 × 保険料免除期間／被保険者月数480月
5.3 ＜老齢年金生活者支援給付金：支給要件＞
- 「老齢基礎年金」を受給中の65歳以上の方
- 支給対象者の、同一世帯の全ての方が市町村民税非課税
- 前年の公的年金などの収入（※）と、その他の所得の合計額が以下の支給要件に該当する
※前年の公的年金の収入に、障害年金・遺族年金などの非課税収入は含まれない
支給要件：1956年4月1日以前生まれの方
- 老齢年金生活者支援給付金：78万7700円以下
- 補足的老齢年金生活者支援給付金：78万7700円を超え88万7700円以下
支給要件：1956年4月2日以後生まれの方
- 老齢年金生活者支援給付金：78万9300円以下
- 補足的老齢年金生活者支援給付金：78万9300円を超え88万9300円以下
新しく支給対象となる人には、毎月9月上旬より随時、日本年金機構からお知らせを兼ねた請求書が届きます。請求書を提出して、受給の手続きをおこなう必要があります。支給対象となった場合は、しっかり受け取り活用しましょう。
こうした各種公的支援を活用するために、最新の情報に高くアンテナ張っておくことも大切と言えそうです。
