3. 【65歳以上の夫婦のみの無職世帯】老後の生活費はいくら？
65歳以上・夫婦のみの無職世帯の家計について、その収支を表したデータがあります。
さっそくグラフを見てみましょう。
- 実収入：24万4580円（うち社会保障給付：21万8441円）
- 非消費支出：3万1538円
- 消費支出：25万959円
1ヶ月の家計収支：▲3万7916円
65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、毎月の収入が支出を下回り、平均して約4万円の赤字が発生していますね。
このため、貯蓄を取り崩して生活費に充てる必要があることがうかがえます。このような赤字が続くと、貯蓄から資産を取り崩さなくてはいけないのです。
70歳代世帯の金融資産額の平均値は2504万円、中央値は700万円。もし毎月約4万円の赤字が続く場合、資産額が700万円の世帯では約15年で資産が尽きてしまう計算になります。
まずは、将来の年金額や生活費を見積もり、必要な貯蓄額を把握しましょう。
4. FPからのアドバイス
今回は、70歳代の貯蓄や年金、家計収支について見てきましたが、「自分の老後は大丈夫かな？」と考えた方も多いのではないでしょうか。
少子高齢化の影響で将来の年金額はどうなるかわかりません。さらに「人生100年時代」と言われる今、長生きする分、お金の寿命もしっかり考えておく必要があります。
そこで、NISAやiDeCoといった税制優遇のある資産運用を活用するのも一つの手です。
投資はリスクもありますが、「長期・積立・分散」を意識すれば、できるだけ安全に資産を増やせる可能性があります。
将来の安心のために、今できることから始めてみませんか？
参考資料
菅原 美優
