4. まとめにかえて

いかがでしたでしょうか。

今回は、元銀行員で企業型DCやiDeCoの講師を担当していた筆者が、受講者から聞いたエピソードをもとに後悔しがちな点をご紹介しました。

iDeCoは老後の資産形成に役立つ便利な制度ですが、その仕組みを複雑だと感じる人も少なくありません。今回ご紹介した「運用商品の変更方法を間違えた」「転職時の手続きを忘れて自動移換された」「税制優遇メリットを活用できなかった」といった例は、特に多くの方が陥りやすいポイントです。

iDeCoを始める際には、制度について理解した上で、自分の資産形成のプランに役立ててみてください。

5. ご参考

iDeCoとは、どのような制度なのか、ここで簡単にご説明します。

iDeCoとは個人型確定拠出年金のことを差します。公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に、給付を受けられる私的年金制度の一つです。

企業型確定拠出年金と異なり、加入は任意で、加入の申込、掛金の拠出、掛金の運用の全てをご自身で行います。

掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受け取ることができますが、60歳になるまで、原則として資産を引き出すことはできません。

iDeCoの概要を図で理解しよう

iDeCoの概要図

出所:厚生労働省「iDeCoの概要」

参考資料

三石 由佳