【厚生年金】平均年収600万円で40年間働いてきた会社員が受け取れる年金額は月額いくら？年金を増やす3つの方法とは

3. 年収600万円・勤続40年の会社員の年金額を計算

年収600万円の人が、20〜60歳の40年働いて退職した場合、年金受給額はいくらになるのでしょうか。

まずは、厚生年金受給額の計算方法を確認しましょう。厚生年金の金額は、以下のように決まります。

このうち、年金の大部分を占めるのが報酬比例部分です。経過的加算は特別支給の老齢厚生年金の受給者に、加給年金は生計をともにする配偶者や子供がいる場合に支給されます。

報酬比例部分は、以下の式で計算します。

厚生年金：報酬比例部分の計算式

出所：日本年金機構「は行　報酬比例部分」をもとに筆者作成

・A（2003年3月までの加入期間）：平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月までの加入期間月数
・B（2003年4月以降の加入期間）：平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間月数

上記の式で計算した金額に、2024年度の国民年金の満額受給額である「81万6000円」を足して、生涯の年金受給額を計算します。

年収600万円の人の場合、月あたりの収入は50万円です。給与・賞与合わせて月50万円を受け取る人の平均標準報酬額は、27等級の50万円です。

2003年4月以降に厚生年金に加入したと仮定して計算すると、厚生年金の受給額は以下の数字となります。

基礎年金を除く厚生年金の年間受給額は、131万5440円です。ここに、国民年金の満額受給額81万6000円を足すと、213万1440円となります。月額換算すると17万7620円となるため、毎月約18万円の年金を受け取れる計算です。

年収600万円・40年勤続の人の年金は、全体平均や男性の平均を上回っています。

しかし、20万円には届いておらず、現役時代に比べて生活のやりくりが厳しくなる可能性があります。毎月の生活費によっては、資産の取り崩しが必須となるでしょう。

では、年金を増やすためにはどのようなことをすればよいのか、次章で解説します。