4.5 月の収支は▲3万7916円の赤字に…今後の物価上昇が家計を圧迫する
上記を見て分かる通り、収入のうち公的年金は21万円台が平均でした。
一方で、消費支出合計は28万2497円。全体を見ると月の収支は4万円近くの赤字でした。
現代のシニアであっても月の収支は赤字であり、貯蓄を切り崩す方もいるかと思います。
また、少子高齢化の日本において、現役世代の方が老後を迎えるころには年金額が減る可能性もあります。
老後資金についてはさまざまな方法でしっかり備える必要があるでしょう。
5. まとめにかえて
65歳以上でリタイアしている夫婦世帯のお金事情は、年金が主な収入となる一方、家計の状況やライフスタイルによってその実態はさまざまです。
今回の加給年金の改定案は、子育て世帯への支援を強化するための一歩ですが、老後の生活を安心して送るには、年金だけでなく現役時代からの資産形成も欠かせません。
長期的な視点で、資産形成を検討することが重要です。
参考資料
- 厚生労働省「第22回社会保障審議会年金部会」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
三石 由佳